第16話 魔族の国に行った
外に出る,高貴な服装をして角を生やした女性の魔族のリーダーっぽい人がストラスのことを待っていた。
「遅かったな、ストラス」
こいつの名前はズメイと言った。ストラスは世界最強パーティーにいたときにこの魔族達と少し喧嘩になったことがある。その喧嘩とは、2年前にあったことで、魔族の国を1年間だけ守るというもので、1年間たったら報酬がもらえるのだが、リーダーが報酬の少なさにキレてしまい、それで喧嘩になってしまったということだ。
「なぜ呼んだのかは後で説明する。そこの角と尻尾を生やした奴、お前ドラゴンだよな。だったらこの3人を背中に乗せて飛んでくれ」
3人はクレナの背中に乗り、ズメイから事情を説明してもらった。
最近魔族の間で流行っている、病気が魔王にかかってしまい。明日にはとても大事な会議があって、それに出席しなければいけないので、ストラスならその病を治せると思って呼んだらしい。もしストラスが作った薬で、魔王が死んでしまったら、4人とも首と体が離れ離れになると脅された。
しばらくすると、魔族の国バラシャールに着いた。
「お城大きいですね」
「中めちゃくちゃ広そう」
魔族の城に見とれているとズメイが先に進んでいた。
「いいかみんな、ここは絶対に礼儀正しくしてね。もし礼儀正しくしなかったらどうなるか分からないからね」
3人はコクリとうなずいた。
城の中に入ると、すぐに階段が続いていた。その階段は螺旋階段でとても長かった。
「なんでこんなに階段が長いですか?」
息を切らしながらストラスは質問した。
「魔王様によると、敵軍がすぐに入って来れないようにするためと言ってたぞ」
ようやく、階段の頂上に着き、ズメイに魔王様が寝ている部屋に連れて行かれた。
魔王様の部屋に入ると、ベットの上で魔王は寝ていた。
「魔王様、大丈夫ですか?今、元世界最強パーティーにいた回復術師のストラスを連れて参りました」
2年前にストラスが会った魔王様とは違い、背が小さい女の子だった。
「ズメイさん、2年前会った魔王様とは違うんですけど……」
「2年前の魔王様は急に城からいなくなってしまってな、今は娘のイザベラに魔王を任せていて、今も探しているのだが中々みつからないんだ。そんなことはさて置き早く薬を飲ませろ」
ストラスはカバンから前に村で繁盛した薬をイザベラに飲ませた。
「この薬は俺が作ったやつで、すぐに効果が出ると思います」
すると、本当にその効果が出てきて、イザベラの熱も下がってきた。
「おい!魔王様の熱が下がってきたぞ!お前ら今すぐに魔王に水を持ってこい!」
ズメイは部下に水を持ってくるように命令した。
「大丈夫ですか?魔王様」
「うん、大丈夫だよズメイ。この人が私のことを治してくれたの?」
「そうです。魔王様、こいつの名前はストラスといいます」
「ありがとうございます! ストラスさん!」
そういうと、イザベラはストラスに抱きついてきた。
するとヘルメが少し怒り口調で、
「魔王様、ストラスさんが嫌がってますのでやめてあげて下さい」
「わぁ綺麗なお姉さんですね!名前はなんて言うですか?」
「え? ヘルメですけど?」
次はモアの方に来た。
「ねぇ君名前は? 何歳?」
「モア 15歳だ」
「その見た目で15歳? 嘘だーー」
今度はクレナに方にきた。
「あなたの名前は?」
「ドラゴンのクレナなのだ!」
「ドラゴンってことはズメイと同じでドラゴンになれるんだね!」
「なれるのだ!」
「ごめんな、魔王様はこういう性格だけど、仲良くしてやってくれ」
するとイザベラは4人の前に立ちこう言った。
「今からこの5人で外に出掛けよう! 4人ともまだこの国についてわからないから、イザベラが教えてあげるね!」
するとイザベラはダッシュで部屋を出た。
「こっち、こっち!」
イザベラは魔王が座る椅子のすぐ横にスロープがあって、そこを滑っていった。その後に続いて4人も滑った。
滑った後、イザベラは城の出入口に立ちこう言った。
「じゃあ、早速出発!」
「おーー!」
4人は一斉にそう言った。
世界最強パーティーから周りよりも弱いことを理由にパーティーから追放されてしまったのでスローライフすることにしました シラユウ @shirayuu
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