生きるとは繋ぐということなのだなあ

大友の下級武士が自家、尊敬する上司の家、大友の家が如何なるもので合ったかを時代に残すために22年かけて執筆した「大友興廃記」が、やがて自分と仲のいい人たちだけではなくて、豊後の武士や民衆の生きた姿をも後世につなぐものへと広がっていく姿が感動的

歴史を紡ぐというのは、子供を育てて先祖代々の家を繋いでいくようにも似ていながら、ある人々が生きた時代まるごとを切り取って後世に残していくという行為なのだなあ


歴史というものはこうして現代まで「歴史」として辿れるようになるのだなあと感慨深い読後感