掟破りのリ・ノーマル。おいしゅうございました。

いささか荒唐無稽でムシの良過ぎる話の展開がてんこ盛りな昨今の小説ではございますが、
青木龍さま、あなどれませんねぇ。

非常識で、ムシの良過ぎる話でぐいぐいと持って行かれても、
それは、どれほど荒唐無稽で、あるいはどれほど官能的で、はたまたどれほど稀少な愛の形であっても
それは「ゲップが出そうやで～。」と申し上げたくなるところ、
最後の、いかにも現実に存在しそうな「ウットウシイおばはん」が登場して、
読者である私は、青木龍さまに良い意味で裏切られてしまったのでございます。

ありきたりの冴えないオバハンが、このお話を宝石のきらめきのごとくに締め括ってございますね。

青木龍さま、競馬用語を借りますと、良い意味で　ズブい殿方でいらっしゃいます、
ねぇ～～～～～～っ！！！