28「〆のラーメン」

 三年後


「どうだ?大陸を平和にした英雄様の新作ラーメンは」

「うまいっ、うまいぞ~」

「わっはははー」


 幼女王の策が上手くハマり戦乱が起きるほどこの国に難民が流れてきた。幼女王はそのすべてを受け入れた。食糧問題を解決したのに加え、人口の増加に耐えられる国づくりをしてきた幼女王の手腕のおかげだ。

 民の流出により国力が低下した各国及び純血派は戦どころではなくなった。最終的に各国が情報を共有し、純血派はすべて潰れることになった。


 俺は英雄として幼女王に褒美を与えられることになったが俺には地位など邪魔でしかなかった。なので俺が欲した褒美はこれだ。


『王の友にさせてください』


 謁見中だというのに幼女王は腹を抱えて笑った。思った通り相思相愛だったようだ。俺たちはプライベート中のみに限り砕けた言葉で話すことが認められた間柄になった。こうして時々新作ラーメンを振舞っている。


「おかえり~あなた~」

「ぶう」

「おう、ただいま」


 アンとは結婚し、子供も生まれた。異世界人の俺との子だったので心配したが変わったところのない人間なようで安心した。アンはあと四人くらい産みたいそうだ。よーしパパがんばっちゃうぞ~。

 生活の方は充実している。街中で暮らしているがそこそこ大きい屋敷に護衛が五人もいるととても快適安心だ。そんな俺は週に三回ほど屋台でラーメンを売ってる。


「お~今日は少ないなあー」

「うっせ。おっさんみたいに屋台を引いている内に後をゾロゾロついていく暇人が多い方がどうかと思うぜ」


 屋台を開くとこれでもかと人が並ぶ。いくら仕込みをして手伝いを雇っても長蛇の列が並ぶから整理券まで導入したほどだ。


「今日は新作ラーメンだぞ」

「「「ひゃっふぅ~」」」


 準備をする前から並ぶラーメン中毒の奴らは決まって子供みたいに俺の動きを見るのが好きなようだ。なんで匂いがする前から耳と尻尾をせわしなく動かしてるんだよ。

 はあーっ。最初は異世界でラーメンが受け入れられるか心配だったが今となっては英雄やら伝説の料理人と呼ばれる存在になっちまったぜ。でもそんなことよりもラーメンが好きなやつらに囲まれてラーメンを作ってる、今がとても幸せだ。


「はいよっ、新作ラーメンだ。楽しんでくれっ!」














ありがとうございました。ここからはあとがきになります。




今回はエロいことを抜きで頑張ってみました。

どうやらエロい話を期待してた人がいたようで申し訳なかったです。

次回からは少しはエロ要素を入れます。


最近色々な話を書いたのは自分の作風、描きたいイメージを明確にするためです。

様々な取り組みもしています。

今回よかった点としてはペンが早かったことです。

テンションがノッたというのもありますが大筋を決めてキャラクターの性格を決めて書いていく中である程度まとまりができたと思いました。


未熟とかマイナスな点はもう少し間を空けてから見直すことにします。

次回作も楽しんで頂けると嬉しいです。

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けもみみラーメン――けもみみたちをたべものでビクンビクンさせる みそカツぱん @takumaro123

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