現実世界と異世界が交錯する独特な設定

 企画から来ました。

 登場人物たちの個性が際立っていて、クラスメイトとの何気ない会話や入学式の様子など、高校生活のリアルな描写が印象的でした。特に、個性的な先輩の登場シーンは微笑ましく、読んでいて楽しい気持ちになりました。

 その一方で、蓬莱さんの耳の異変や、夜の「魔窟」での戦いの描写からは、彼らが特殊な力を持ち、未知なる敵と戦わなければならない宿命にあることが伺えます。現実世界と異世界が交錯する独特な設定に惹き込まれました。

 和樹と仲間たちの絆の深さや、それぞれの抱える悩みと葛藤も丁寧に描かれています。上野と一戸の友情あふれるやりとりは心温まるものでした。

 主人公たちが力を合わせて困難に立ち向かう姿を見守りたくなる、魅力的な青春ファンタジー小説だと感じました。

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