気の利いたタイトルなんてつけられそうにもない

osmanthus

真似

ま-ね【真似】

①まねること。模倣。日本霊異記(中)「舌を嘗(なめつ)り唾を飲み、膾を切る効(まね)を為(な)し」。「ーがうまい」

②動作。ふるまい。しぐさ。源氏物語(帚木)「まかで給ふーして、道のほどよりおはしましたり」。「馬鹿なーはよせ」


(広辞苑第七版より抜粋)


真似と言っても一括りには言えないものがあると思う。

例えば、私の好きなホラーゲーム実況者のツイートをお借りするなら「エッセンス、リスペクト、ライク・同系統、オマージュ、似てる、そっくり・瓜二つ、パクり、偽物」だろう。意外とツイートを遡るのが大変だった。しかしまさにこの通りだと思う。


なんでいきなり小説を立ち上げてはそんな話をしているのか。簡単な話である。彼女に影響を受けたから。彼女の小説、もとい自叙伝のようなもの、私はあれがかなり好きなのである。その好きなものに影響を受けて何となく書く気になった。ただそれだけ。


恐らくこの小説のような自己満足と自己中心と自己アピールもとい自己満足を読もうと思うのは彼女くらいの物好きだろう。見つかると非常に後味が悪い感覚がする。いや、正直に言うと影響を受けたなんて綺麗な文字で書いてあるだけで実際問題ネタをパクっているという自覚があるからだろう。見つかったら大人しく次の出掛け先でクレープでも奢ろう。いやクレープで許して欲しい。先に謝っておく。


まぁそんなことはさておき、タイトルに深い意味はないしプロットなんてものもない。元より小説でも何でもないこれは、そうだな、なんなのか。個人的には何でもいいのだが、世間的には許してくれなさそう。なんて考えてまず世間はこの文章に興味がないことを思い出した。じゃあ何でもない。何にもなれなかった文章、ハッピーバースデイ!そんなアリスめいた思考回路で深夜の23時を過ぎていた。


さて、いい加減何を書きたかったのか思い出して欲しい。いや、これは今書いている自分自身に向けたものである。なんだったか。思い出せないのでやめておこう。


…ああそうだ、私は一応物書きを名乗っているが、本職は絵描きである。そんなことは置いといて。私はどちらかと言えば文章を考えるのが苦手だ。正確に言うと、苦手というより、死ぬほど遅いのだ。一行につき軽く30分考えていることはザラである。そう考えると、既に書き出して20分で960文字が素晴らしいものに見えてくる。元より自分の中で難しい答えのない討論について考えるのが好きなタイプなので、こういう誰得でもない文章を書く方がよっぽど向いているのだ。自分はめんどくさい人間である。


LGBTQがどうだとか、世界情勢がどうだとか、死の定義とか宇宙の果てだとか。果てには神がいると仮定して話を進めることもあれば、神の存在を否定して話を進めることもしばしばである。それらすべての根底にあるものは、私の人間へのあくなき探求心、なんて言ったら聞こえが良いが、単純に理解できないと分かっているものをあれこれ考えるのが好きなのである。


人間は、他人は理解し得ない。難しい問題ではなく、神がそういう様に作り賜ったのだ。神は悪戯好きである。あんなにも自分たちに近づけるパスポート、私の言葉で言えば物理だな、を出しているのにもかかわらず、人間という摩擦力係数がバカでかいものを置いて自分たちの姿を見えなくしている。人間とは実に不便なものである。だからこそ楽しい、というのには同感であるが。


人間は滑稽で、愚かで、楽しいものである。かの神話の邪神たちに私も影響されているのだろうか。そうだというなら生みの親のラヴクラフトは偉大である。勿論ラヴクラフトだけではない。かの神話はラヴクラフトが元を作り、そして偉大な仲間たちによって発展してきたのだから。また脱線した。私の悪いところである。


話を戻そう。よぎったぺこぱは置き去りにして、人間とは滑稽で愚かで楽しいものだという話。滑稽なのだ。とても。平等を唄いながら、差別を繰り返す。戦争放棄を誓いながら、各地で紛争が起きる。ほかにも、たくさん。生まれながらに神の呪である死の運命を持つ。感情という摩擦しか生まないものを持ち、自分たちに近いものを自分たちが神にでもなったのかと言わんばかりに作り出し、そして神が作った欠点によって、自分たちは自分たちが作ったものに追い抜かされそうになっている。殺されそうになっている。まさに時という概念がない神たちの気まぐれな玩具でしかない。それでもあがこうと、必死に生きようとするその無様さに、私は心惹かれているのかもしれない。


今日はこの辺にしておこう。一応腐っても受験生なのだ。明後日は受験日だし、本来こんなことをしてる暇はない。でもいいじゃないか。偶には。その心が志望校への道を閉ざすんだぞ。はいはい。


彼女が、この作品を見ることは有り得るのだろうか。あるともないとも云えそうだ。彼女のことだ、おそらく発掘したら好奇の目を向けてこの小説を読むのだろう。そんな為になることなんか書いてないぞ。もう遅いがな。


意外とこの文章を彼女に見つけてほしいと思っている自分がいるらしい。不思議なことだ、と思ったがいや、それが自己顕示欲なのだろう。他人を題材に小説を書くことが好きな彼女の空腹の足しになったらそれは本望なのであろうな。


次回の題名を決めた。あるかもわからないが。


私の言霊の体質を書こう。嘘に塗り固められた言霊は、たまに殻を割ってやらないと泣きだすのだ。こういうのをなんというんだっけ、そうだ天邪鬼。


人間とは、めんどくさい生き物だ。

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