中編 早贄
いったい何が起こったの? 気が付けば、星矢君が巨大なカマキリのエサになっていた。
あまりの光景に声も出ない。と。
「うわあああぁぁぁぁ!」
突然、叫んで走りだす
けれども、黒い影が忍び寄ったかと思うと、瞬く間に捕らえられてしまった。
『和製タランチュラ』、『アシダカ軍曹』等の異名を持ち、家屋内でもときおり見掛けるアシダカグモのようだった。
恐怖のあまり走り去ろうとした事が、逆にクモに見つかってしまったのだろう。
クモもカマキリも動くモノに反応して襲い掛かる。
僅かな時間に二人が犠牲になってしまった。助けようにも、近付けば自分が新たな犠牲者となってしまうだけだ。
「何か、武器を……」
ムカデだった。手にした棒を振るう間もなく、襲われる翔君。
ムカデは、元の人間サイズでも、駆除するのに苦労する生き物だ。今の大きさでは、まるで太刀打ちできない。
「
いつの頃からか、真君の事が好きになっていた。
男子はみんな、がさつで乱暴な側面があるけれど、真君は他の子たちと違って優しかった。
おとなしくて、ちょっと気弱で、お世辞にも頼れる男の子とは言えないけれども、守ってあげたくなるタイプ? 顔も可愛らしいし。
こうして真君との二人だけでの冒険は、ファンタジーRPG(ロールプレイングゲーム)好きの私にとっては、秘かに憧れるシチュエーションのひとつだったのだけれども……。
その真君は、数分と経たずにスズメバチの手によって肉団子へと化してしまった。
私だけが難を逃れたのは、着ている服の色の違いだったのだろう。
ただ、それが幸いだったとはいえず、むしろ真君と一緒に死んでいた方が、まだ良かった。
何故なら、時を空けず私に襲い掛かってきたのは
いえ、姿を見たわけではない。気が付くと、巨大な鳥の足に捕らえられ、宙を飛んでいた。
けれども、その正体は百舌鳥で間違いない。
お腹から木の枝に串刺しにされ、苦痛に苦しんでいたけれども、もうその感覚も薄れてきた。
お父さん、お母さん、先立つふこうを……。
何故か続く
はーい♡ 魔女っ子★ゆきちゃんでーす♪ 更新が遅くなっちまったぜ。
いやー、すまぬ、すまぬ。
本当はここで終わった方が、作品としての出来が良いんだけれどね。
次回は無理くりハッピーエンド寄りに話をもっていきます。
『3話目、いらなくね?』とか言われるのは覚悟の上。
それに、現時点で12PVしか読まれてない作品に手を掛けるのは、時間の無駄にも思えるんだけれど、最初にタグで『バッドエンド』である旨をお知らせしていない以上は、それは避けたいというマイルールというか信念というか。
読まれなかった点に関して、自分なりに分析してみました。
まず、タイトルだな。いったい誰に訴求してんの? 内容は不明だし、お世辞にも面白そうだと思ってもらえるタイトルではないわな。
中身に関しては、好き嫌いは分かれるだろうけれど、それなりに面白いんじゃね? と、自分では思ったりもする。
森の中にアシダカグモはいねーだろー、と思いつつも、コアシダカグモというそっくりなクモがいるらしいですよ? 素人目にはアシダカ軍曹と変わらないようです。
百舌鳥の
百舌鳥は秋口になると、木の枝に昆虫やカエル、トカゲ、時にヘビなども突き刺して保存する習性があるのです。
なんのために行われるかは、長く不明でしたが、遂に判明したようです。
早贄は冬場の保存食。これをいっぱい食べて栄養を蓄えたオスは歌が上手くなって、春先の恋愛競争でメスを獲得しやすくなるそうです。ああ、なんてロマンチック♡
次回の後編は、バッドエンドを避けるためだけに書かれる困った回です。
まあ、バッドエンド嫌いの方は、安心してくれるかもしれないですが、今回を後編にして2話完結にしておいた方が話としては面白かったはずです。当初、その予定でしたしね。
それでは、失礼致します。さようなら〜☆
妖精をいじめるのはよーせー 魔女っ子★ゆきちゃん @majokkoyukichan
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