第5話 龍智諸王連盟と黒竜
「異世界から来られたのであれば、我が国である竜連盟や、その周囲の世情は全く知らないでしょう。
ご説明させていただければと思います」
「よろしくおねがいします」
頷いて返すと、ナルヴィエさんが立ち上がってベッドの上に腰の辺りから地図を広げる。真ん中に菱形を縦に長く曲がりくねった形にしたような……大きな大陸、中心にはベルグラン大陸と日本語で表記がある。
カタカナだけでなく、漢字まで……。
彼らの口から饒舌な日本語を使う所で予想はしていたが、こうして書物に記述された日本語を目にするとまた違う衝撃があった。
「まず我々が日常で主に使っている言語ですが、我が国では連盟語という呼称をしております。他に英語などの言葉も希望者は修学できるという状態です」
「説明、ありがうございます。
その、日本とも関係があるというのは使う言葉から来ているのですか?」
察しのいい生徒を見る目で頷き返してくるナルヴィエさん。
「はい――とりあえず、そちらの地球とは地形も大分違うらしいので、比較して頂ければと思います」
「お願いします」
地図に目を走らせると、まず大きなベルグランと書かれた大陸がある。南には細かい島嶼部があり、西には大き目の、他の大陸がいくつかある。
東にはリアス式海岸だったか、複雑な湾岸部が。
平野部……に、見える場所も多い。あと大陸を横断するように川――海路? も流れているが、陸が繋がっている箇所が所々あるようにも見受けられるし、一個の大陸として見ているのかもしれない。
……正直、地図を見る知識は高校で止まっているので、これ以上は何の感想も言えない。
ただそれでも、この地図がとてつもなく高度な測量技術で作成されているのは嫌でも理解できた。
その上、この紙質……。
昔学校の教科書に付随してきた付録に勝るとも劣らない、滑らかな触り心地。
……ここは、一体どういう時代なんだろう?
竜やエルフといったものが当たり前に出てきた事で、頭にぼんやりと浮かんでいた中世の文明水準という印象が瓦解。
俺は戸惑いを覚え始めていた。
「そちらの地球もそうだと思うのですが、こちらの世界、このベルグラン大陸にも多数国家が存在しています。
まず一つが我々もいる、ここ――龍智諸王連盟となります」
「広いですね……」
ベルグラン大陸の中心にある、大きい色分け部分を見ながら無難な感想を述べる。
「ええ、12州もありますから。
そして、その各州に11都1蓋というメイレルムの機能を分けた都市が配置されております。そこから更に細かく別れ合計すれば71市、小さなものとなると数えるのも追いつかない程に多数の区や村が存在します。
――凡その位置になりますが、ここが我々の現在地であるネイヴァーヘイル都、エレフィーリア市です」
ネイヴァーヘイルという大きな枠の中、白丸の上にエレフィーリアと書かれた部分に彼の指先が向けられる。
「あとは……多分、訪れる機会はないと思うのですが周辺国家を幾つか紹介させて頂きます。他にも大陸は七つほどあり、我々が住まうのがそのうちの一つであるベルグラン大陸となります。
この大陸島嶼方面に共和制国家、レドゥリナーダ。
大陸中央部に最も広い版図を誇るエハイル・レァド。
西部にシェルティラ皇国――海峡を挟んで、比較的隣接したジベルタス大陸にヴァルデリア帝国。現在両者は戦争中です。
東部に九霊録十門領の支配領域。
南部に別大陸オルドラン大帝国による支配領域。
比較的隣接した別大陸にバールアルド統皇国。
他にも幾つか小国家はありますが、最も注意を払うべき隣接した大国は以上となります」
「ありがとうございます。
……本当にここは、異――いや、違う場所なんですね」
口にしようとして、その表現は正確ではないような気がして途中から言い換える。
彼等にとってはここが元の世界で、俺が異なる世界の人間だからだ。
紡ぐ言葉に困っている内心を察してか「着いてばかりでは、仕方のない事です」と言いながら地図を畳むナルヴィエさんが大きく、息を吐き出す。
「あとは、黒竜……様についてですね」
これが最も切り出し辛かった本題という空気があった。
「我が国の成り立ちから、お話したいと思います」
◆
――やがて、龍智諸王連盟という国家の首都が成立する千年以上も昔。
集落、メイレルム。
そこは荒れ果てた場所で、原始的な狩猟採集すらままならない有り様だった。
人どころか獣が住むにも適さず、火山岩が多く雑草も生い茂れない土地の栄養が乏しい環境だったという。
だがそこに逃げ隠れるしか、安住の地を追われた者達が生き残る術はなかった。
様々な異種族が人間による迫害を受けていた。
それは人間も例外ではなく、言葉の通じる奴隷労働、女性は性的搾取の対象としても使われ――蜥蜴人の碧鱗種に至っては、その美しい鱗が染料や宝飾に適しているとして生きたまま捕らえられ、皮を剥がされ続ける一生が待っていたという。
赤子に与える乳もままならぬ、大人さえ生き延びる事が難しい環境。
――そこに最初に始祖が降り立った。
最初は青い蛸の頭を持つ人。
次に本を求めた白竜と、何人かの異世界からの人間達。
少し後には白竜を追いかけてきた黒竜も。
そしてついには巨人までもが集った。
後に始祖八柱と呼ばれる事となる彼らの尽力によって森は生い茂り、畑の実りは充実し、ほどなく都が築かれ、子供が笑って過ごせる、メイレルムという地が出来上がった――
◆
――というのが、省略された建国神話らしい。
「我々が《始祖八柱》と呼ぶ彼らが遥か太古に降り立ってから、その尽力で食糧問題も解決、人口も増え我々は屋根のある場所で寝るという、今考えれば人としては当然の生活を齎してくれました。
ですが平穏な時も長くは続かず、災害や戦争も襲って来たのです。
特に魔王降臨は桁違いの災厄だったらしく、この戦いで二柱の始祖が喪われたとされています」
「魔王……?」
どういう存在かは分からないが、話の腰を折りたくないので軽い首肯で先を促す。
「連盟が国家として成立するまで、更に色々な要因で四柱の始祖が落命したとされています。
それ自体が余りにも昔、二千年以上前の出来事で記録も何も残っていないので、現在の研究による推論でしか語る事はできないのですが……問題は、現代にまで生き残る事が出来た始祖の一柱――黒竜の方に起こったのです」
「問題……というと?」
「羽化に失敗してしまった――と、されています。
竜について詳しい研究は進んでいないので、確定ではないのですが……」
歳を経た竜が、地球でいう鯉が竜へ転じるといったようなものだろうか?
「……通常、その周期は万年に一回。
大分先であると考えられていたが――その時期に、白竜は既に羽化を終ていたが、黒竜は……越えられなかったのだという。
「……現在が連盟歴294年、あの出来事が連盟歴289年の出来事でした」
ナルヴィエさんが合わせた手を見つめ、一際強く握り合わせる。
「……予兆は、あったのです」
決壊しそうな堰を必死に抑えているかのような声だった。
しかし完全には堰き止められなかったのか、程なく悲しみ、怒り、絶望――色んな感情を宿した声が漏れ始めた。
「苦悩するような、人には例えようのない症状を見せる黒竜の方を、人前に姿を現す事が少なくなっていったあの方を、知ってはいたのです」
「ですが第六回ネイヴァーヘイル奪還祭に我々は連れ出してしまった。楽観していたのです! 歓待すれば、酒と肉があれば、また笑って下さるだろうと!
そんな風であったから、喜んで下さると思って油断し切っていたから――突如荒れ狂い始めたクロカギ様を、誰も止める事が出来なかった……!」
堰を切って溢れ出した声は、途中から悲鳴の色を帯びていた。
俺はただ黙って、耳を傾け続けた。
「彼と同じ竜で魔法を使う始祖白竜様さえも、彼の爪の前には無力で……今を以て癒えぬ傷を負、深い眠りに着くしかなかった。
……加えて、あの超重量で敏捷さを誇る巨体です。
異種族による国家で様々な人種がいる竜連盟であっても、彼を止めるなんてできなかった。
そうして何百人もの命を奪ったあの方は、嘆きの様な声をあげながら森の奥へ逃げるように行ってしまわれた。
これ以上の、何もかもを拒むように……!!」
直前に語られた神話で出てきた始祖八柱に、黒竜という単語。
何の関りも無いのに、そんな話をするとは思えなかった。
「つまり……私が倒した、黒竜は」
「はい。貴方が娘を救い、あの森で倒した存在こそ始祖八柱。
すべての魔法、世界を変革する力を無力化する暴嵐の具現、《黒金》の竜種、クロカギ・イサオ。
正気を失った、あなたと同じ異世界から来た転生者です」
細君を喪った当時の状況が今も鮮やかに目の前に蘇るのだろうか。
頽れるナルヴィエさんの傍に近寄り、その背を軽くさすって落ち着いてもらう。
……胃が重くなるような感覚。
空腹が紛れる、という冗句を切り出せる空気でもない。
フェリンを助け出した事が余計な事だったとは思わない。だが、この国の重鎮と言える生命を殺してしまった俺の、これからの身の振り方がいよいよ分からなくなってきた。
「クロカギ……」
黒鍵? いや、玄鉤か?
漢字の表記は分からないが恐らく発音からして日本人。古代中国の発音とも、まして古代日本にいた名前とも考え辛い。いつの時代の人か、今は分からないが――多分、この世界と地球が存在していた宇宙の時空は、同じ流れでないのだろう。
この国の始祖が日本語を知る異世界人で、大昔に日本語を教えたので、ここまで定着した。当たり前といえば当たり前な話だ。
でもいざ正解を提示されると、言葉に詰まる。
この国が、どういう国かは分かった。
……だが、まだもう一つ分かっていない――いや、明らかにしておかなければならない事がある。
「ナルヴィエさん。一つ、お聞きしたいのですが」
それだけは、ここではっきりさせておかないといけない。
丁度、扉の外に先程のメイドさんや、フェリンが控えている気配もない今がチャンスだろう。
過呼吸が落ち着いてきたナルヴィエさんの背をさすりつつ、続ける。
「フェリンは何故、森の奥にいたのですか?」
低い声で問う。
室内の温度が明確に下がった。
人は何かを探られたくない時に、必要以上に多弁になる。どういった心理状態だったか表現を忘れたが。
切り出すなら、言葉が途切れた今を置いて他にない。
「彼女に初めて出会った時、野外服というよりドレス姿でした。
――いくら勝気な子であったとしても、あんな枝に引っかかるような、森の中を歩きにくい服装で歩く子には見えませんでした。
この世界に来て間もなく彼女の事をほとんど知らない俺ですが、そんな事をする子にも、そんな風習があるようにも到底思えません」
俺は龍智諸王連盟という国家が持つ文化や風俗を全く知らない。
先程聞いた建国神話によれば異世界から来た者達が関わったなら、俺が知る地球のソレと似たものになっている可能性は非常に高い。
なら親が、娘に抱く感情だって同じ筈だ。
「彼女は、黒竜への生贄だったんじゃないですか?」
この角度、ナルヴィエさんのは顔は見えない。
重さから輪郭を把握、沈黙を保った無表情であるのは分かるが――把握できるだけだ。
その心まで、見透かす事はできない。
「ことわっておきますと、知らない内に建国の祖に手を掛けた俺は裁判にすらかけられず殺されてもおかしくないと思っています。
……だからせめて、真相を知りたいんです」
右も左も分からない国で出来る事は限られている。
でもこれから、この国から逃げだすにしても留まるにしても後悔が残らない様にしておきたかったのだ。
逃げ出すにしてもフェリンが、二度とあんな目に遭わないという確証を得たかった。
「彼女に綺麗な服着せて危険な森に送り出したのは理不尽な儀式の類ではなく、黒竜が鎮まる、確信があって行った事なのですね?」
「最初に、偶然食べられたのがジュニスでした」
「……はい」
記憶が間違っていなければ、彼の関係者……先に出た、黒竜に食われたというナルヴィエさんの細君の事だ。
「大半の犠牲者は、彼の爪や巨大な尻尾に捉えられて死にました。
式典に参加していた師団長達が全滅し、荒れ狂った黒竜の方の咢に偶然捕らえられ……食われ、少し間を置いて、黒竜の方が正気に戻ったのです」
大切な人を目の前で喪った光景がよみがえるのか、震える声でナルヴィエさんの言葉が続く。
「人を食べると、彼は意識を取り戻す。
……それが分かってから、エレフィーリアは地獄になりました。
先が長くない者、老人が率先して若い者には任せられないと彼の咢にかかるべく次々と自ら生贄になっていきました」
「……」
返す言葉が見つけられない俺の前で、ナルヴィエさんが許しを請うように続ける。
「……ああ……!! あの嘆きは今も耳に残っている。
我々の父であり母であり、神である方だった!! あの方の嘆きは、その声を聴くだけでだけで腕が千切れ、激痛に咽ぶ者だろうと、連盟人であれば痛みを忘れて共に泣いてしまうほどの悲しみが胸に熾る!
彼らは、始祖はそこにいるだけで特別なのです!!
建国に寄与しただけの存在ではない。連盟人という、我々の精神の根幹をなす存在なのです。何かを彼等の為にしてあげたい、してあげなければならないという思考で満たされてしまう。説明しきれないものなのです。
"殺してくれ、殺してくれ、もう私は私でいられない。殺してくれ"
それだけ言い残して森の奥へ走り去る彼を、大怪我をした始祖白竜様も我々も追う事はできませんでした……っ!」
――人を別の生物に食わせるなんてあってはならない。
普通に考えれば当たり前の事だ。
古代は違ったかもしれないが、少なくともかつて俺がいた地球の文明では、近代化と共にほぼ当たり前の認識になっていた。
事件が起こったのが289年で、今が294年……
「5年も……」
エルフの加齢による成長度合いは分からない。
だが人として見た場合、口を衝いて出た年数はフェリンがちょうど今の背丈に成長するに足りる年月だった。
「国母であるエレフィーリア様の故郷を取り戻す、一助となれたなら悔いはないと、自分達の祖先を幾度も危地から救ってくれた始祖の方々を老い先短い命で鎮められるのならば容易いものだと。
……フェリンが生まれたばかりで、妻を喪い怪我を負い、自失状態だった私の知らぬ内に事は進んでいました」
最悪の事態は、いつも自分の知らない所で進む。
長いとも短いとも言えない年月の中、領主として彼は黒竜再討伐の支度が整うまでに領民から生贄を選ばなければならなくなった……という事か。
「人道的に最適な選択は、そもそも村民たちを別の場所に避難させてしまう事でした。この街をもぬけの殻にしてしまえばいい。
だがそれではこの国と隣接しているエハイル・レァドの再占領を受けた際、侵略の橋頭保とされる上に黒竜様を捕まえられてしまうかもしれない。
そんな様々な事情があって、私は何の身動きも取れなくなってしまいました。」
水源地に耕作に優れた土地、特定の災害に見舞われにくい土地というのは地球でも共通して価値が高かった。
戦略的に重要な土地も共通しているんだろう。
「そして黒竜の方の暴れる周期が短くなり、森に入る老人達が街から消えて行き――若い世代に、その順番が回ってきた」
……その先は、もう察しがつく。
ナルヴィエさんが、感情の削げ落ちた顔をあげた。
「……私には、死んでくれという事が出来なかった」
泣き笑いを張り付けた顔で、ナルヴィエさんが続ける。
「街を歩いた時に、自分より幸せそうにしている家族を見て、憎く思えなかった。
想像できてしまった。
あそこから誰かが一人でも欠けてしまうということが、一体どれだけの痛みを伴う事なのか」
……現実はいつも厳しい。
厳しいだけではないけれど『その場面』は必ずやって来る。
人に冷たい宣告をしたり、あるいは突き放したりしなければいけない場面が。
「『黒竜を保たせろ』。
……それが国から出された命令で、私が領民に伝えるべき命令でした。
でも、出来なかった。
連盟議会からすれば、誰でもよかったのでしょう。
成人男性でも、成人女性でも、もう既に老人達が自分から犠牲になってくれていたのだから、それまでに何とかなる。連盟がなんとかしてくれる。自分が『生贄になってくれ』と誰かに言わなくてもいいと、ずっと先延ばしにしていられると思っていたんです……!」
でも運命は非情で、先延ばしにしていた『その時』が来てしまった。
偶然フェリンが捧げられた時に俺が異世界に飛ばされ、偶然近くに降り立ち、偶然黒竜に勝っていなければ――あの、フェリンを抱きしめた初対面の時。
彼は泥だらけの姿で、失意に沈んでいるしかなかったんだろう。
……きっと部屋に着た時、この人は感謝を伝えたかっただけなんだろう。
それを俺が、僅かに持った疑念を晴らす為だけに、余計な事をしてしまった。
嗚咽と涙にまみれたその姿は、フェリンを生贄にした理由を問うた俺に対する答えというより懺悔になっていた。
感じからして、これは演技じゃないだろう。
そういう
そんな強くない人が、5年も重責に耐えてきたのだ。
……かつての親友の後悔を、砕けた心から洩れた言葉を思い出してしまった。
〝子供を喪った父親や母親に、異形を孕み産むしかない女性達に、俺はそれでも生きてくれと、死なないでくれと懇願して、避難所まで連れてきた!
なのに……ああ、ああああ!! 俺は、俺は、今の今まで、何て、何て残酷な事を……!!
俺は彼女を喪ってこんなに苦しいのに、今だってすぐに彼女を追って死んでしまいたいのに、俺は、何て残酷な事を彼等に強いてきたんだ……!!〟
……その慟哭に、結局俺は何も返す事が出来なかった。
刀を振って化け物共を殺し続けていれば、皆を助けて平和な世界を取り戻せると思い込み、考えていたからだ。
いくら心が強くても、ただただ強く、ずっと正しくあり続けることはできない。
だから、俺が言うべきなのは――
「……もう終わった事です。
死んだ老人達は戻ってこないし、フェリンに黒竜に襲われた記憶は残る。非常な決断を下した貴方自身の後悔だって残るでしょう」
ナルヴィエさんの唇が食い縛られ、血が滲んでいる。
「いずれにしても、全部聞いた俺から言えるのは一つだけです」
少し息を吸って。目を見て、言う。
顔の筋肉にも結構気を付ける。
「フェリンを助けるのが間に合ってよかったです。
そろそろ、ご飯にでもしませんか?」
元気づけるための微笑みというよりは、少し苦笑いになってる気がする。
これが今俺の浮かべられる、精一杯の表情だった。
泣きながら手を握り締めてくるナルヴィエさんを見ながら、俺はこれからどうしようかなと考えていた。
いや、どうなるのだろうかと考えていた。
死んだ筈だが、異世界で教師をやる事になった。 C @disload
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