弘法筆を選ばないし、殺人鬼も凶器を選ばない
というわけで、あっという間に最終話です。1万字なんてマジであっという間です。せめて2万字は語らせてくれよ。
もうね、パジャマパーティーでも開催してくれたらね? 修学旅行の夜みたいに電気消してからもヒソヒソ声で何時間でも語れるんですけど、残念なことに、当方、リアルの世界ではスーパーコミュ障であるからして。じゃあパジャマパーティーなんて開催すんなよ、って話なんですけど。
とまぁよくわからない話から始まっちゃいましたけど、最終話である今回は、『ジェイソンさんといえばホッケーマスクとチェーンソー』の『チェーンソー』部分にメスを入れていきたいわけです。
前話の最後にもちょろっと書きましたけど、あのね、ジェイソンさんはチェーンソー使ってないんですわ。一度も。シリーズ全制覇した私が言うんだから間違いないです。彼はチェーンソーを使っておりません! ここ大事!
じゃ、何を使ってんのよ、って。
彼といえばこれ、みたいな、それこそチェーンソーは誤解だったわけですけど、そんな感じの得意武器があるんじゃないのか、って話になるじゃないですか。
これがね、まぁたぶんマチェーテ(
『弘法筆を選ばず』
って。
選ばない。
そりゃね、初期装備こそマチェーテ持ってたりしますよ? でもね、何かの拍子に放しちゃうこともあるでしょうし、たまたま近くにないこともあるわけです。そしたらどうすんの、って。
その場にあるものでどうにか間に合わせるんですよ。もうほんとに何にもない時は己の拳でいくんですよ。彼、ただのパンチで首をふっ飛ばしたり出来るんですよ。成る程、これがワンパンマンか。
私もね、何でしょう、半ば検証目的でシリーズを見ていた部分もあって、「そうは言っても、ここまで皆が『ジェイソン=チェーンソー』っつってんだから、どこかで一回くらいは使ってんだろ」って思ってたんですよ。
でもね、マジのマジで使ってない。
被害者サイドがチェーンソーで応戦した時には、「ハハーン、さてはこれを奪って……?」とも思ったんですけど、恐らく燃料切れで使い物にならなくなってましたし。それを奪い取ったところで、動かないチェーンソーなんて切れもしない上に重たいだけのブツですから。そりゃあ刃が動かなくとも、あれでギコギコやれば多少は切れるんでしょうけども、だったらそれを使わなくても別のものでギコれば良くない? ってなもんでして。
一度、ジェイソンさんが「ブゥゥ――ンンン」みたいな音の鳴るものを持って現れたことがあってですね、「ついに来たか、チェーンソー!?」と色めきだったんですけど、チップソー刈払機でしたね。もうほんと上手。期待させるのがほんとに上手。彼、根っからのエンターティナーなんですよ。
「んもうッ! 刈払機ッ!」
思わず腰を浮かせましたよね。私基本的に内(
というわけでね、今回はジェイソンさんの魅力を丸々1万字使って語ってみたわけなんですけど、ほんとはまだまだ語り足りないんですよ。
例えばジェイソンさんは性の乱れにとにかく厳しい(クリスタルレイクの風紀委員)とか、シリーズ最後(ジェイソンX)を彩るランジェリー教授(女性下着を装着して行為に及ぶエロ教授)の存在ですとか、度々倒される(埋葬されたり湖に沈められたり)んですけど、その復活方法が有り得んだろ! ってツッコミ待ち(墓荒らしに遭っている時に雷が直撃して復活したり、超能力者が湖から引き上げたり)だったりするところとか。
もうとにかくですね、ホラー映画なんですけど、ツッコミの隙があるんですよ。怖いしグロいんですけど、「オイオイオーイっ!」の余地があるんですよね。
ましてや、私のように「本当にジェイソンさんはホッケーマスクにチェーンソーなのか!?」みたいなノリで見始めると、
「いや、出ねぇのかい!(1作目)」
「麻袋ゥ!(2作目)」
「キタキタキタ! ホッケーマスク!!(3作目)」
みたいな楽しみ方が出来るわけです。
色んな意味でこんなに楽しめるホラー映画はないと思いますし、色んな意味でこんなに愛されている殺人鬼もいないと思うわけです。
さぁ、いまからでも遅くありません! このエッセイで興味を持たれた方はぜひ! 感想もお待ちしています。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。
エッセイなら任せろ!~ぴったり10,000字の宇部ッセイ~ 宇部 松清 @NiKaNa_DaDa
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