第38話 【番外編・其の十】 ~サブカルチャー~
私は某アニメショップで働くフロアスタッフです。
元々私自身は、微塵もアニメや漫画に興味は無かったのです。只、求人広告のお仕事内容欄に、「アニメグッズの販売」とありましたので、私はてっきり、ディ○ニーやサン○オのお店なのだと勘違いして面接に臨んでしまったのです。
しかし、実際は
まあ、ここで働き始めて、私も多少アニメや漫画を嗜む様にはなりましたが、それでも広く一般にも名前が知られております、超メガヒット作品位しか鑑賞する気になれないですけどね。
ですが、こんな私でも日本のアニメや漫画が、世界中で大人気だと言う事位は流石に知っておりましたよ。嘗てはジャパニメーションだとか、クールジャパンと持て囃されていましたよね。
そして、最早日本の文化と言っても過言ではない我が国のアニメや漫画が、より一層の高みへと到達する時が訪れました。
そう、日本最古の歴史書であるとされる古事記と日本書紀ですが、何とその内容の面白さが再評価され、剰えアニメや漫画の始祖的存在、延いてはこの書物はエンタメの教科書であると、あの由緒ある「日本娯楽学会」で認定されたのです。
古事記・日本書紀と言えば、日本神話を伝える神典としても有名です。
そうなりますと、アニメや漫画は途端に雅な物、或いは高尚な物へと昇華されまして、人々は有り難がりながらアニメや漫画を扱う様になったのです。
同時にアニメショップも全国の神社と同等の地位を与えられ、この私もフロアスタッフではなく巫女と呼ばれるようになり、日出ずる国は更なる平和を享受する国家となりましたとさ、どっとはらい。
妖怪(=人間)事典 とほかみエミタメ @Tohokamiemitame
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