自然は優しくないし、人の力には限りがある

 こちらのお話を読んで、あの日の石巻で生き延びた友人の話を思い出しました。
 漁船に乗っていた彼は、地震が起きてすぐ船のみんなと山に向かって「津波が来るぞ!!」と叫びながら走って逃げたそうです。
 その姿を見てすぐ避難して助かった人も多かったのですが、途中で「何びびってんだよ、だっせえ」と笑っている中学生のグループに会ったそうです。
 彼は気にせずそのまま走って避難して、無事でしたがその中学生たちは行方不明になりました。その後十年以上ずっと罪悪感に苛まれています。

 天災といった人間のコントロールを超えた大きな力と言うものは常に存在します。
 そして魔法であれ科学であれ、人間の技術、人間の制御できる力というものには限りがあります。
 その中で思うに任せぬ現実に直面した時、どのように生きるか考えるきっかけになる良作だと思いました。

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