この作品は読み手を選ぶ。本物だから!

近代日本の曙を、咲という女性が駆け抜けて行く。時に切ない別れを経験し、時に新たな出会いにときめいたりする。そんな日々はとある一つの「死」によって、不穏に、悲し気に加速してゆく……。爽やかとは言えないが、物語の締め括り方も良かった。
丁寧な語り口と、地に足が付いた世界観がキラリと光る作品です。