この作品に登場するのは、イワトビペンギン。黄色い眉毛(冠羽)のかっこいいあのペンギンです。ペンギン好きな勘の鋭い方にはピンときてしまうかもしれませんが、このペンギンには冠羽の他にも、ある特徴的なことがあるのです。 そんなイワトビペンギンの卵を抱えて、南北アメリカ、ブエノスアイレス、南から北へと旅する主人公の僕。僕の旅路は、小さな奇跡の積み重ねにより、<希望>と出会うものとなるのです。 南米のおおらかで、でも厳しい一面もある自然と人々に彩られた、心温まる旅をご覧あれ。
このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(2393文字)
愛と優しさと希望を武器に、巨大な流行の波に正面から殴りかかって感動をもぎ取って、そして何処までも旅をするような、そんな素敵な物語です。一人と一羽の旅は時に穏やかで時に注意深く、時に優しい出逢いがあって。もうね、最高でした。もしも僕が偉い人で何か賞をあげる権限があったとしたら、この作品にあげたい!そう思わせてくれるような、優しい物語です。たくさんの人に読まれるべき名作です★