この作品で描かれている問いは究極的なものと言ってよく、正直自分には明確な答えは見出せませんでした。 ただこういう生命倫理的なものに限らず、自分も含めた我々の人生ではこういったあれかこれか的な選択を強いられる可能性はいくらでもあると言ってよく、それに答える心の準備くらいは必要なのではないかと強く感じました。
優しい文書の中に、鋭く現代の生命科学技術に対する警鐘を鳴らされていらっしゃると思います。哲学を伴わない、人間の欲望に限界は有りません。 作者様には小説を通した命題に対し、正誤判断を問う意図は無く、むしろ読者一人一人が考え、気付いてもらう形で文書を締められています。日々、自ら下した選択に、正しく価値を問い続け創造して行くものだと私は考えます。 今後の執筆活動の御活躍、お祈りしております。
とある国で疫病が発生した。その国の王様は、〈命の選択〉を迫られる。その選択は、王様が抱えていた秘密ゆえに困難極まりないものとなっており……この王様が直面した問題は、近い将来、人類が直面する課題でもあります。作者の予告通り、この作品の結末は読者に委ねられています。短いお話なので、ぜひ読んでみてください。読者が物語の結末を選択することさえ困難なリドルが、現に目の前にあることに気づくでしょう。
短い文章ですが、本当に考えさせられるお話です。王様に課せられた、究極の選択。何が正解なのか、間違いなのか。いや、間違いなどあるのか。人生の分岐点を、思い起こされる作品です。
本作は一国の王を主人公として、ある究極の選択を迫られる物語です。作品説明や本文中にもありますが、正答はありません。というよりも世の中の問いの多くは、学校のテストのような明確な答えなどないからです。それでも人は答えを出し、答えとすべく行動しなければならない…そんなことを考えさせてくれる作品です。
短くまとまって、しつこくないのも良いです。 気が向いた時に、こんなシリーズを続けて貰いたいくらいです。 道はいくつかあり、主人公は一つを選び決断します。 それは自分勝手な思い込みだったり、間違っているのかもしれません。 正解がなくモヤモヤするのに、どこか爽やかな気もする不思議な読後感です。 彼の決断は、誰が幸せになったのか、誰かのハッピーエンドなのか。 文字数はショート&ショートくらいなので、ちょっと空いた時間にでもどうぞ。 モヤモヤして正解を考えてください。
難しいテーマの短編です。 直ぐに読める作品ですが、きっと何度も読み返してしまう。 自分だったらどうするのかな? と思い返すのです。 でも、結論は出ない…… 命を選択するというお話です。 優しい感情に溢れているのに、とても悲しい物語です。 是非、読んでみて下さい!!
正解のない問題。仮にどちらかを選択しなければならなかったとしても、人によって答えは違ってくるし、そのすべてが正解であり間違いである可能性がある。もしかしたら遠い未来に同じような状況が訪れるかもしれない。自分がその状況に直面したときにどのような選択をするのか。考え続けることこそが今出せる正解なのかもしれない。
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人によって答えの違う問いに,王様はどう答えたのか。あなたはどうですか?
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