エッセイでありSFであり、友情と成長の物語

執筆が操縦方法になるロボット、四季折々。
これだけ聞いても、どういうことかと思われるかもしれませんが、物語の主軸となるのは、王道と言えるスーパーロボットと、それに乗って人類の敵と戦う少女達。
と言っても、ただ敵と戦うというだけでなく戦いを通じて何を感じるか、どう成長していくかが、本作の大きな見所です。

特に注目なのが、途中から登場する翔さん。
立場としては、一応は味方。だけど考え方は相容れない。そんな仲間内のライバルみたいなポジション。
この手のキャラって人気を集めたり話の中心になったりすることが多いイメージがあるのですが、この翔さんがまさにそれ。
最初は凝り固まった考えに固執している彼女がみんなと出会い、ぶつかり、少しだけ変わって、また次の出会いが訪れる。変わると言っても、その変化は非常に緩やか。けれどだからこそ、ふとした時に振り返って、いつの間にかこんなにも成長したのだと思うと、感慨深いものがこみ上げてきます。
もちろん成長するのは翔さんだけでなく、仲間のみんなも同じ。困難に直面した時。みんなで力を合わせた時。ロボットがパワーアップするように、それぞれも少しずつ、今までとは違う自分へとパワーアップ。

そうして成長していく先に待っているのは、どんな強敵をも倒せる力? それとも、戦いを越えた先にある、平和を築くための何かなのでしょうか。

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