突然閉校を知らされてから、主人公たちはその年頃なりに、「最後の生徒」としてするべきことを考え、模索しながら、いつもの生活、いつもの行事をやり遂げていきます。
地域の伝統をどうしていくか、という大きな課題を、小さな学校は背負っています。その大きさも受け止めるうち、卒業の日はあっという間にやってきますが、振り返ればひとつひとつが未来につながろうとキラキラしています。
時々差しはさまれる、ちょっとだけ不思議なエピソード、失敗エピソードもおおらかな雰囲気に包まれて、読者は小さな学校の大切な一年の出来事を共有できます。