自殺願望と、鬼殺し

 一つ一つのエピソードがとても読みやすく、かつ、主人公が敬語で語ってくれる、という優しい雰囲気をまとったこの作品。
 死神さんの底抜けの優しさや可愛らしさに癒やされつつ、「自殺」と「将棋」と「愛情」という珍しい三角形を目にすることになります。
 主人公の苦しさは、解消されきってはいないでしょう。死神さんが主人公に勝てる日は、おそらく遠いでしょう。
 それが、少しずつ、少しずつ、一日一日を共に過ごしていくことで、変わっていくのでしょう。希望や幸せを感じる作品でした。

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