きっと少年の涙は温かかった

始まり方が不穏で、周囲からの視線もどこか含みがあって……主人公の少年は心を閉ざしているかのような心境だし……と、少年を気に掛けるご近所さんのような心持ちで読み進めていました。
それが後半、一気に動くのです。
きっと、彼の涙は温かかったし、彼女の涙もまた同じ温度だったでしょう。そう願いたいものです。
ひと夏の奇跡と少年の笑顔で、読んでよかったなと感じる作品です。