中学校
そして、中学生になった。私が1番自分を過大評価していたのはこのときだと思う。勉強、というものが少しずつ自分のアイデンティティになり始めた。自己肯定感が高かったともいえるだろう。
小学校までとは違い、みんながテストで良い点数を取ることが当たり前ではなくなった。そんな中で私は、勉強をきちんとしましょう、と進研ゼミによって言われ続けていたので、2週間前からテスト勉強をするというまともぶりを見せた。すると、それなりに点数が良かったため、嬉しかった私は友達にテストを見せて自慢するという自信っぷり。今思えば恥ずかしいことこの上ないが、当時は特に何も考えておらず、誰かに褒めて欲しかったのだ。
先生にも、周りの友人にも、親にも褒められた私はすっかり舞い上がってしまった。良い言い方をすると自信がついたと言えるが、悪くいえばただの自慢話をする人間である。一定数私のことを嫌う人はいたはずだが、表立って言われないのであまり気にしていなかった。
しかし、それくらいからだろうか、人前で発表することは相変わらず進んで行っていたが、間違えることを少し恐れるようになった。ほんのちょっと、発表する時に緊張したりするようになった。だんだん、周りからの視線を気にし始めたのだ。
ちなみに、私は中学高校と吹奏楽部に所属していた。部活は時々面倒くさいと思うことはあったが、楽しかった思い出も多い。コンクールでソロパートを担当させてもらうこともあった。この頃くらいまでは、目立つことが好きだったのだ。だが、負けず嫌いな性格だったため、上手な後輩に負けないように必死に練習していた、ややしんどい記憶もある。
高校受験は特に問題なく終わり、私の中学生活は幕を閉じた。
自伝、のようなもの。 しお @salt_salt
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