4怪 夜の學校⑶

おぞましい音楽室の前の廊下、そこのとある水道にシャリシャリという音が聞こえた。私はその音のする方へ向かおうとしたが、ここでちょっと音楽室も覗こうと思い、音楽室の方へ入った。水道からひょこんと何か見えた気がするが、音楽室の方へ入った。私はそこでピアノの椅子に座り、何かを弾こうと思った。でも、特に何も思いつかなかったので、たまたま目があったベートーベンの絵により、月光のソナタを弾くことにした。私は昔、ピアノを習ってたことがある。黒くて大きいピアノを。でも、今はやめた。その時のことを思い出しつつ、引き続け、やがてその音色は學校中を包んだ。別館にいたとされる彼らはおそらくこの不気味な音色にビビりちらしていることだろう。私もこの音を奏でて、少し恐怖心が出てきたような気がする。

そして、弾き終えた。およそ十分ぐらいは弾いていたと思う。先に入った彼らはもう帰ってしまったのだろうか。少し気になるが、音楽室を出た。音楽中には全然聞こえなかったシャリシャリという音はまだする。でも、それは放って、下の方へ向かった。小さなおじさんが水道で何か洗ってるのは見えたが、無視して玄関口へ向かった。私は玄関を出て、時計を見た。時間は午前の2時になっていた。まあもう彼らも帰っただろうと思い、私は運動場へ向かった。運動場はかなり広めにあり、左からテニスコート、サッカー場、野球場、そして鉄棒と体育倉庫がある。私は気づいた。鉄棒のところに彼らがたむろっていた。そして、そこにある白い布を触り、持ってきたであろうハサミで切ろうとした。ここからあそこまではおよそ20メートルはある。私はそこでしたことはいったい何だったのだろうか。髪の色は白く、肌も白め、まるで雪女に間違われそうだが、そうでない。かつて妖怪の百鬼夜行を統べた妖怪、ぬらりひょんの血筋を私は受け継いでいる。

人間としての名は、薬師丸真夏。真夏のように明るくないが、先代のぬらりひょんは私を妖怪界と人間界に太陽のような貫禄ある光で明るくしてほしいという願いで人間の名が決まった。しかし、妖怪ぬらりひょんとしての名は、月光ゲッコウと名付かせてもらった。おそらく先代は人間界と妖怪界両方の王へなってほしいとの思いだろう。まあ私は性別が女性なので、女王なのだが。

そして、私はぬらりひょんとしての姿になった。端麗な顔立ち、きらめやかな白く長い髪、美しい白肌の私は彼らを悪夢地獄へ連れ去った。きっと明日のニュースはこれで決まりだ。『眠ったままの少年少女ら、見つかる?!』

私は彼らを悪夢に引きづり込み、私が解除しない限り眠ったままとなる。

そして、白い布が動き出した。一反木綿である。彼は私に感謝の舞を見せてくれた。すでに妖怪界では王の座へ君臨している。次は人間界、必ずここで王へなってみせると誓いを立てる。そして彼ら、妖怪軍の私の部下、座敷童子・小豆洗い・一反木綿・猫又・ぬりかべ・がしゃどくろ。彼らを含めた総勢600の軍勢はいずれ人間界を脅かすほど強大となり、大きな戦争を引き起こす。

これはための物語である...

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怪々ダンダン アカサ・クジィーラ @Kujirra

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