3怪 夜の學校⑵
別館に着いた私。渡り廊下を通り過ぎた私。別館の方では何やらガシャンガシャンと鳴り響いている。昼でもどこか涼しげな雰囲気を醸し出している別館には、がしゃどくろがいる噂。でも、まあ嘘のようだ。青い炎が見える気がするが、全くの嘘。(彼女は火に対して恐怖を持っているのである)私はそれでもやはりその別館の方へ歩みを進めた。ガシャンガシャンという音が近づく。近くの階段の方を向くと上から白い骨がゆっくり降りてきた。私は大きな声で叫ぶ。
『ボーンはボーッンと燃やしてやる〜!!!』
その叫び声は瞬く間に別館中を鳴り響かせた。そのせいかどうかは知らないが、階段を降りていた骨は崩れ、頭だけが転がってきた。そして、骨だけの体が誕生して、その頭の方へ向かっていたので、思いっきりその骨の頭を蹴り飛ばした。その結果、別館の窓ガラスが割れて、頭が下に落ちていった。身体だけの骨も一緒にそれを追うために窓から飛び降りた。恐る恐る窓の外を覗き、下を向くと、骨がバラバラになっていた。でも、また動き出して、がしゃどくろ完全復活を遂げた。私はそのがしゃどくろを放っておいて、別館を後にした。渡り廊下をまた通る最中にまた見えない壁が邪魔をしていたが、思いっきりさっきの蹴りを再現したところ、見えない壁は消えた。何か小さな生物が一瞬見えた気がするが、それは放っておき、本館二階へ向かった。そして、私と入れ違いに彼らも別館に向かった。二階にある理科実験準備室へ向かった。それがある場所は私のクラスのすぐ隣の方を真っ直ぐ歩いただけで着く。そして、中へ入る。なぜか私のとって雰囲気は最高のように思われた。まあ案の定、私は昼休みにここでぼっち飯を続けているからだろう。そこで、気になっていたあの猫の標本。この猫はなぜ尻尾が二つに分かれているのか甚だ疑問に思っていた。それをじっと見続け、たとえ動こうともじっと見続けた。さらに私を威嚇してもじっと見続けた。むしろ可愛く思えてきて、頭をなでなでした。感触は普通の猫を触っている気分。でも、普通の猫より毛がほんの少し鋭いのが唯一の違いだが、それ以外は普通の猫である。その猫を手懐かせた。私の小説にこの猫のことを書こうと思った。そして、スマホを取り出し、ネタ帳に書き残した。そういや名付けてなかったと思い、この猫を名付けることにした。名前は”猫丸”とした。私は猫丸に別れを告げ、三階の音楽室へ向かった。彼らがさっき悲鳴をあげたところはおそらくここだろうと予測を立て、その音楽室の前に立った...
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