ゴリゴリ筋肉とラブコメの躍動感を存分に味わって欲しい
- ★★★ Excellent!!!
まず、最初に言おう。ゴリマッチョ筋肉×ラブコメの金字塔である。
コメディであるから、笑いが止まらない。
ラブであるから、ニヤニヤが止まらない。
そしてゴリマッチョ筋肉であるから、ゴリマッチョ筋肉が止まらない。
一作品で三つの柱があり、それが謎の疾走感を以て楽しませてくれる。
主人公ソフィアはゴリマッチョを愛する令嬢。しかし、周囲には細マッチョしかいない。そのような寂しい青春を贈ってきた矢先、理想のゴリマッチョ筋肉に出会う。
誰でも、最初は好みかどうか、で相手を見てしまうであろう。ソフィアは筋肉である。性癖に忠実に、様々な筋肉に胸ときめくソフィア。それは恋なのか憧れなのか欲望なのか。
そのソフィアはただ、欲望まっしぐら令嬢ではない。相手を、相手の筋肉を大切にし、すばらしさを心の中で、時には口を出して讃えるのだ。それは彼女のかわいらしさにも通じ、読者も気づけば、性癖に素直な彼女に夢中になってしまう。
そりゃあ、筋肉さんも夢中になっても仕方があるまい。
作中は色々な筋肉が出る。ソフィアにとって理想の筋肉。ソフィアの心を乱す筋肉。ソフィアの理想を目指した筋肉。観賞用に近いが蠱惑的な筋肉。
筋肉であり魅力的な彼らは、ソフィアの心を揺れ動かし、そして筋肉以上の恋の扉を開けるのである。
このレビュー記述段階、連載中であるが、読んでいる間に『ここに教会を建てよう』と何度思ったか。何度手を打ったか。何度、『がんばれ』と励ましたか。欲望に素直な主人公、そして同じくらい欲望に素直な筋肉たちは、恋を愛を清々しいほど楽しんでいる。そして常にゴリマッチョがある。
いつも心に筋肉を――これを合言葉に楽しんで頂きたい。
追伸。こちらはレビュー練習企画から来ました。いや、こんな素晴らしい作品を拝めるとは、企画に感謝しております。ノア殿下に黒い肌ぴちぴちボディースーツ着こなして欲しいだけの人生だった。