その最後「っていう短い恋愛話どうかな?」




「—————―っていうさ、恋愛どうかな? 翔君‼‼」


 隣で黙々と絵を描いていた彼女が急に身を乗り出してきたかと思えば……、また自作小説を読んでほしいとは……ビックリしたよ。


 それにさ、あのさ。


 おっぱいが当たってるって、腕にさ。

 自覚があるのか分からないけど……妙にあざとくなったものだ。



「どうかなって、小説だろ? 僕、何も知らないんだけど……」


「知らないって、あぁ、そっか……」


「いや、言う前に気づけよ……」


「何、いいじゃんか、このくらい~~‼‼ 昔みたいに私も芋じゃないんだよ? 感性だけでものを語ったりするの~~‼‼」


「そうか、まぁ、僕的には昔の芋女子感がたまらなく好きだったけどなぁ」


「うぅ……今の私じゃダメですか?」


「だめって……わけじゃぁ……ないけど……」


「不服なのかい…………それで、けど何さ?」


「けど————まぁ、今の静香も可愛くて好きかな?」


「っ!」


「って!? な、なんで急に叩く‼‼」


 少しだけ頬を赤くした彼女は、にやっと笑いながら僕の後頭部をグーパンで殴った。


 じんじんと痛む頭を掻いていると、今度はお腹に飛び込んできた。


「うわっ……な、なんだよ、急に?」


「飴と鞭」


「……」


 何言ってるんだ、こいつ。

 僕はもう大人だぞ、そんなんで許すような男じゃ……。


「ほらっ、どう?」


「……」


「ほらほらっ~~、いっつもエッチするときに見るぅ……大きな、大きなおっぱ――んん?」


「おい、それ以上はやめろ。僕はビッチな静香は好きじゃない」


「んな‼‼ 私、ビッチじゃないんですけど‼‼」


「言動がビッチだ、それは」


「は……こ、こんなの翔君にしかやらないし‼‼」


「……それでも、なんかびっちぽくてやだ」


「——っく‼‼」


 むすっ。

 頬を膨らませ、そっぽを向いた彼女。


 いやはや、危うく僕も静香の大きな胸トラップに引っ掛かるところだった。危ない、危ない。


「————それで、どうなの、感想?」


「感想って?」


「小説」


「いや、読めるわけねえだろ、この一瞬でよ」


「え、だって、この前読んだラノベに速読は男なら誰でもできる‼‼ って書いてあったけど?」


「……絶対それ、エッチなやつだろ」


「うん」


「……確かに‼‼ 僕たち男はエロ漫画なら軽く速読できるスキルはあるが……全部の小説を速読できる能力はない‼‼」


「……うわぁ」


「なんだよ、その顔。引くなよ」


「いやぁ、ね? 急に何言いだしたかと思えば、しょうもないなぁって」


「静香が言ったんだろ……」


「言ってない」


「言ったよ」


「言ってない」


「言った!」


「言ってない‼‼」


「言った‼‼」


「言ってない‼‼‼」


「「うぅ~~~~‼‼」」


 そして、始まった第87次喧嘩戦争。

 かれこれ同棲を初めて三年が経つ僕たち二人、元芋男子と元芋女子の物語はこれから始まるだろうが……



 ん、何?

 言っていいの、それ?


 あぁ、はいはい、分かりましたっ。


 ————と、気を取り直して、元芋男子と元芋女子による恋愛物語は作者の好き嫌いでここまで‼‼


 たった一か月でしたが、甘い甘い恋愛を楽しんでいただけましたでしょうか?

 どうぞ、今後の僕たちの活躍も祈っていてください‼







 <あとがき>


 前作からの方はお久しぶり、今作からの方は初めまして、工学部二年のふぁなおです。いやはや、性癖マシマシな拙作を読んでいただき本当にありがとうございました。


 びっくりしましたよ。最初から伸びるとは思っていなかった作品がフォロワー900人を超すとは全くの予想外でしたね。こういうことがあるから小説というのはやめられません。


 とまあ、ここまで二人のお話を楽しんでいただけたら幸いです。


 僕の事をフォローしてくださっているフォロワーさんが気になっている次作のお話ですが……


 何を書こうかって言うのは一応決まっています。


 個人的には重く面白く甘い作品を描くのが得意なので、初心に戻って「自殺する女の子を助けたら……」的なテイストの小説を書こうかなと思っています。まあこれも少し捻っているので伸びるかは分かりません。未だ未到達の☆1000、フォロワー1000人を超えるような作品を、なんなら人気になって書籍化できるような作品を目指して書いていけたらいいかなと思っております。


 こちら-> https://kakuyomu.jp/works/16816700427233374198


 この次作に関しては物語の構成からしっかりにって行こうかなって思っています!


 最後に、良かったら☆評価と作者フォローもよろしくお願いします。次はもっと長く、深く、苦しく、そして甘く青春を描きたいですね!!


 カクヨムコンもありますが、それまでに知名度上げておかねばならぬので全力で頑張りたいと思います‼‼


 では、次作で会いましょう!!



 PS:今年のふぁなおのラノベ完読数は28冊です! 勝てる方いますか⁉

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生粋の地味子、コミュ障で「好き」って言えない。それとおっぱいが大きい。 藍坂イツキ @fanao44131406

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