第59.5話 (Vオフィス設立談①)
これは今現在、一世を風靡しているVtuber
企業。Vオフィスの始まりの物語である……
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私が30歳になる頃まではVtuberという
仮想空間で配信を行う職業は全く陽の目を浴びていなかった。今思えば美空が私をVオフィスを創るときに誘ってくれたから今の私が居るのだろう。Vオフィス二期生のマネージャー、神楽美咲。私は配信しているメンバーの声を聞きながら昔に思いを馳せた。私と
美空の運命が変わったとも言えるVオフィス設立の事を……
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「ねぇ美咲、一緒にVtuber企業作らない?」そう美空が突拍子もなく言った一言がVtuber企業を作ることになったきっかけだった。その当時はVtuberという形態さえ余り知られていなかった。もし私の意志が強かったら断っていただろう。成功するか解らない茨の道だ。けど私は意志が弱く、美咲に流される
ままVtuber企業、Vオフィスを作ることになってしまったのだった……
☆☆☆
Vtuber企業を作るといっても作る以前に必要な事がある。まずは企業の建物、そして一番大事なのは人だ。Vtuber企業として活動するにはVtuberの中の人となる人が必要不可欠だ。
私は日中から人通りの多い交差点で待機しながら勧誘をひたすらに行っていた。美咲の私に対する扱いに頭が痛くなるが私がやるといったので自業自得だろう。私の前を通る人たちにVtuberにならないかとチラシを元に
説明する。けれどVtuberという職業が世界に浸透してないのかVtuberになろうと思う人は少なかった。それからどれくらいの日が経っただろうか。何日間も同じ場所で勧誘を
する……全く人が見つからなくて美咲に諦めようかと持ちかけた時、彼女は私の前に現れたのだ。
「あの? Vtuberを募集してるんですか?」
美咲と同じくらいの女性は私にそう訪ねてきた。彼女が後にVオフィスの第一期生の一人。紅葉ワカバになることを私はまだ知らない……
……………………………………………………
番外編を書こうとしたのですが難しく文字数が極端に少なくなってしまいました。この
番外編はVオフィスが設立しここまで大企業になったきっかけを書こうかなと思っております。
この続きはまた5話後ぐらいにするつもりですが次回からはVオフィス一期生の配信に移れる気がするのでそこはお楽しみに……
元配信者の僕。VTuberになる! 俺は弟(二代目) @2026336
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