夏が燻る

杉ちゃんと蘭がパン屋で出会った父親と小学生の息子。話をしてみると、彼ら家族の事情が見えてきた。
現代社会の家族関係をぐいぐい描く作品。そういうキャラクターとはいえ、歯に衣着せぬ杉ちゃんのもの言い方が、親子の影を浮かび上がらせます。
見知らぬ相手でも、手を差し伸べられたらという願いが含まれているように感じます。パン屋さんの、自然な気遣いも素敵でした。