これは優しい、とある扇風機の見た物語

扇風機の前で定番の『ワレワレハウチュウジンダ』と話す少女。
扇風機は扇風機なので、それを真実であると認識する。
でも、扇風機はいつでも彼女を見ていた。
見ることしか出来なくても、ずっと彼女を見てきたのだ。

彼女が宇宙人でもそうでなくても、扇風機の見つめる彼女は変わらない。