と、叫びたくなるような名作。心を獲得できないアンドロイド(♀)は欠陥として戦場に駆り出される…そんな設定だけでもうすでに秀逸なのに、さらに二重、三重のドラマが折り重なっていて読後の充足感は半端ないです。そもそもわずか1ページの短い分量でまとまっていることが信じられない厚みのある物語でした。まるで壮大な物語を一気読みしたような感触。素晴らしいの一言です。文章表現も優れていて、まるで目の前に近未来の戦場の光景が広がるようでした。ああ〜もう、誰か映像化してくれえええ!
語り手がアンドロイドの作品です。だからこそ、いろいろと想像が膨らむお話です。泣かなかった理由だとか、彼の気持ちとか…。私は、思考とは別に、心があったじゃないかと思って、じんわりしました。
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