あなたの隣

@kuroume0315

第1話

シーン1

大学構内(教室)

健斗の声にはわからないくらいのエコーがかかってる


朱里  あーあコンサート当たらなかったぁ、ショックすぎて死にそう

祐美  ったくあんたそれ何回言えば気が済むのよ

朱里  だってー

祐美  だってもへったくれもない

健斗  まあまあ落ち着いて

朱里  ねえ祐美、相談があるんだけどさ

祐美  どうしたの?

朱里  実は最近ストーカーされてるみたいでさ、ずっとつけられてる気がして・・・

祐美  大丈夫なの?

朱里  まあでも大丈夫だよ!私には心強い最強のナイト様がついてるから!

健斗  最強かどうかはわからないけど、ためなら最強のナイトにもなれるかもね

朱里  だって健斗君は私のナイト様であり王子様なんだから!

健斗  そんなに言ってもらえて僕は幸せ者だよ

祐美  朱里うざい!

朱里  てかさ!あたし今日お泊りなんだー!

祐美  お熱いことで

朱里  祐美は帰んないの?

祐美  あたしはまだ残るよ。それよりお泊り楽しんでらっしゃい。

朱里  そろそろ帰らないと

健斗  僕先いってるね

祐美  また明日ね、お泊り楽しんでらっしゃい

朱里  うん!先帰ってるから!


シーン2

公園

健斗の声にはエコー

朱里  さむいー

健斗  大丈夫?

朱里  えい!


朱里が健斗のほっぺに手をやる


健斗  ダメだよ、冷たいし恥ずかしいから

朱里  えー

健斗  お家帰ってからね

朱里  うん!

健斗  愛してるよ・・・

朱里  あたしいったん家に帰って荷物持ってくるね!

健斗  わかった!朱里の料理毎日楽しみにしてるよ

朱里  そんなこと言われたら照れちゃうじゃん

健斗  気を付けてくるんだよ

朱里  うん、わかってる!じゃあまたあとでね!


シーン3

夜の道

朱里歩いてくる


真島  あのぉちょっといい?

朱里  は、はい

真島  今、人探ししてんだけどさぁなかなか見つかんなくて困ってんだよね。

朱里  は、はあ

真島  君ここの学生だよね?なんかしらない?

朱里  わからないです

真島  月島朱里19歳、〇〇大学の2回生、あだ名はあかりん、好きな食べ物は、うどん、しょうが、焼肉、スイーツそして、最近2キロ体重が増えたためダイエット中、身長158センチ、体重54キロ、バスト82センチ、ウエスト61センチ、ヒップ86センチ大阪市内に住んでるらしいけど家がわからなくてね貴重な情報源だから連絡先教え・・・

朱里  失礼します!!!

真島  あらら行っちゃった・・・


真島ケータイの録音を止める


シーン4

健斗の部屋


健斗  ただいま 

健斗  ん?おにぎり?母さんかな?

健斗  今日は疲れたしもう寝よう


隠れていた朱里が出てくる


朱里  あれもう寝ちゃったの?もーせっかくおにぎり作ったのに


健斗の寝顔を見て微笑む朱里、携帯を取り出す


朱里  寝顔なんてたまにしか見れないから撮っておかないと


カメラを回す


朱里  疲れて寝ちゃいました。いつもお疲れ様


カメラを止めて一緒に写真を撮る


朱里  これは永久保存だね

朱里  こんな時間だし私も帰るね


ドアのバタンという音でシーンが変わる

シーン5

学校食堂


朱里  次の講義めんどくさいなぁ

祐美  最近あんたそればっか言ってるよ

朱里  だってー

祐美  だっても減ったくれもない

朱里  カラオケ行きたい

祐美  そんなことばっか言ってると健斗君に見捨てられるよ

朱里  それはやだけど

祐美  ならがんばりなさい

朱里  はーい

祐美  それで最近どうなの?

朱里  最近って?

祐美  健斗君とのことに決まってんじゃない

朱里  仲良くはやってるよ

祐美  ふーん

朱里  これこの間のお泊りのときに撮った寝顔

祐美  どれどれ

朱里  かわいいでしょ

祐美  だいぶ疲れてるみたいね

朱里  バイトとかいろいろしてるみたいだから

祐美  まぁあんまり無理させちゃだめだよ

朱里  わかってるって

祐美  ならよし

朱里  そういえば祐美

祐美  ん?

朱里  そういえばさ、相談があるんだけどいいかな?

祐美  さっきまでのろけてたのにどうしたの?

朱里  やっぱりストーカーされてるみたい

祐美  警察いきなってあれほどいったじゃない!

朱里  ごめん・・・

祐美  いつストーカーって気づいたの

朱里  昨日ね健斗君の家に行く途中話しかけられて

祐美  それで?

朱里  すごく気持ち悪い感じで私のこと身長からスタイルまで全部しらべられてて

祐美  それ本当にやばいよ、実は昔ストーカーの被害遭ったことあったんだけどさ

朱里  え?そうなの?

祐美  早く対処しないと大変なことになる

朱里  大変なことって?

祐美  例えば・・・毎日気持ち悪いラブレターとか・・・無言電話とか・・・毎日家の前とかで誰かが見てる気がするんだよ

朱里  え?なにそれめっちゃ怖いじゃん

祐美  幸い私は警察に相談して自然に収まったけど、警察に行ってなかったらどうなってたことか・・・だから早めに警察に行ったほうがいいよ

朱里  そうだね・・・警察に行く間、健斗君に護衛頼んでおこかな

祐美  朱里は健斗君に頼りすぎだよ!

朱里  だってー

祐美  でも私は朱里に頼れる彼氏ができて安心だよ。あんた一人じゃ何するかわかんないからね!

朱里  なにそれ!ひどい!


シーン6

健斗の家

エレベーターに乗り込んで向かおうとする

真島  ごめん乗せて


ボタンを連打する真島

その姿に恐怖を感じ階段で逃げる朱里


真島  あれ?逃げちゃった


健斗の部屋に入り助けを求める朱里


朱里  健斗君助けて

健斗  きみだれ?

朱里  何言ってんのこんな時に

健斗  ていうかどうやって入ったの?

朱里  鍵だけど?

健斗  まさか君が僕のストーカー?

朱里  ストーカーじゃないよ、私は貴方の婚約者じゃない

健斗  やっぱりそうか


ドアノブが動く音とドアをたたく音


真島  城谷さーん真島です

朱里  健斗君どこ行くの?


ドアを健斗に開けてもらい中に入る真島


真島  あららもう来てた感じだったんですね

朱里  こいつストーカー!!

健斗  ちがうよ

朱里  健斗・・・くん?

健斗  真島さんは僕が雇った探偵さんだよ

朱里  探偵?

健斗  僕は君にストーカーされていた

朱里  何言ってんのよ

健斗  毎晩毎晩知らない人からのライン

朱里  毎日大好きとか言い合ったじゃん

健斗  毎晩帰って来るとご飯が作ってあったりしたのも君だね?

朱里  当たり前じゃない・・だって私はあなたの婚約者なのよ

健斗  君と結婚の約束をした覚えもなければ鍵を渡した覚えもないよ

朱里  うそ・・いや・・

健斗  君の顔なんか見たくなよ

朱里  嘘嘘嘘!!!ごはん楽しみって言ってたじゃん・・・健斗君はあたしのナイトだっていったじゃん・・・愛してるってっ囁いてくれたじゃん!!

真島  それは貴方の中にしかない世界なんですよ

朱里  何言ってんの?


健斗のいないシーン1「一部」


朱里  あーあコンサート当たらなかったぁ、ショックすぎて死にそう

祐美  ったくあんたそれ何回言えば気が済むのよ

朱里  だってー

祐美  だってもへったくれもない

朱里  ねえ祐美、相談があるんだけどさ

祐美  どうしたの?

朱里  実は最近ストーカーされてるみたいでさ、ずっとつけられてる気がして・・・

祐美  大丈夫なの?

朱里  まあでも大丈夫だよ!私には心強い最強のナイト様がついてるから!

朱里  だって健斗君は私のナイト様であり王子様なんだから!

祐美  朱里うざい!

朱里  てかさ!あたし今日お泊りなんだー!

祐美  お熱いことで

朱里  祐美は帰んないの?

祐美  あたしはまだ残るよ。それよりお泊り楽しんでらっしゃい。

朱里  そろそろ帰らないと

祐美  また明日ね、お泊り楽しんでらっしゃい

朱里  うん!先帰ってるから!


現実に戻る


朱里  私の思い通りにならない健斗君なんか消してあげる

朱里  あなたなんか健斗君じゃない・・・


健斗のいないシーン2「一部」

公園

健斗の声にはエコー

朱里  さむいー

朱里  えい!


朱里が健斗のほっぺに手をやる


朱里  えー

朱里  うん!

朱里  あたしいったん家に帰って荷物持ってくるね!

朱里  そんなこと言われたら照れちゃうじゃん

朱里  うん、わかってる!じゃあまたあとでね!


朱里が妄想の健斗のほっぺに手をやる


朱里  えー

朱里  うん!

朱里  あたしいったん家に帰って荷物持ってくるね!

朱里  そんなこと言われたら照れちゃうじゃん


現実に戻る


健斗  僕には大切な人がいる。僕は君の妄想には付き合えない

朱里  ふふ・・ふふふ・・みんな消えてなくなればいいのに・・・


ふらふらしながら朱里が立ち去る

後を追って真島が去る


健斗  僕には婚約者がいる・・・美しい婚約者がね。でもなぜか避けられる・・恥ずかしがっているのかな大好きだよ祐美ちゃん・・・僕はあきらめたわけじゃないから


隠し撮りした写真を見つめて微笑む

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