補足という名の蛇足(活かされなかった設定たち)
ここまでお読みいただきありがとうございました。
ここには、本編でほとんど活かされなかった設定・裏設定を置いております。完全に蛇足なので、読まなくても大丈夫ですが、興味のある方は覗いて見てください。(※ネタバレを含みますので、本編未読の方はご注意ください)
<世界観>
才能と適正を与えられる世界。誰でも才能を一つ、適性も一つ持って生まれる。(適性は一つ以上与えられることも)。但し、世界に影響を与える強い才能を持っている場合、適性なしや生まれる環境、容姿などで調整されることもある。
なお、才能や適性がなくとも、努力を重ねて文字通り『死にそうな目』にあえば、才能レベルにまでその技能を伸ばすことも可能である。しかしながら、それを成そうとした者は大抵は死んでしまうので、あくまで噂として囁かれているレベル。
<登場人物>
〇レイラ
アルザス男爵家長女だが、戸籍上は死亡扱いとなっている。冒険者の登録名は『レイ』。ゼドだけは本名であるレイラと呼ぶ。ギルバート以外の家族には恵まれていない。
青みのかかった銀髪に青紫の瞳。瞳の色は、婚約契約時、通常はロック状態なので青紫の目だが、アンロックすると左目が赤紫色になる(竜の目になる)。これは魔法契約でゼドの瞳と交換しているため。婚姻契約になると、封印を解除する必要はなくゼドの力を行使することが可能となるので、通常は両目とも青紫だが、ゼド由来の魔法を使う時には自然と両目が赤紫(瞳孔は縦に裂ける)になる。
才能なし、適性なし(魔法はほんの少しだけ使える)だが、才能とは別の『天眼』(完全ではないが、森羅万象を把握する力に近い)と呼ばれる能力を授かって生を受ける。その『能力』が、『才能や適性』とはまた違った括りの性質を持っていたために、『世界』からエラーとして弾かれ、そういったものは短命になる。これまでもこの能力を授かったものはいたが、全て短命に終わっている。(※授けられる一覧に『天眼』が入っているのに、分類がないという初期設定エラー)
本当はレイラも捨てられた魔の森で死亡する(排除される)予定であった。そこへ女神の要請を受けて渋々様子を見に来た天竜が偶然気に入ったことで、婚約契約によって生きながらえ、管理者たる天竜との婚姻契約を結ぶことで人の理から外れ、『世界』に無事組み込まれることとなった。
これにより、以後『世界』には『天眼』の下位互換『鑑定』魔法の才能や適性を持つものが生まれるようになる。
幼い頃は『天眼』を制御出来なかったが、大人になるにつれて自分で制御することができるようになり、見るものと見ないものを使い分けられるようになる。この能力を授かった者は、幼い段階でその能力が周囲の大人に知れることで、権力者に囲い込まれたり飼い殺しにされたり、誘拐されたり争いがおきたりして、命を摘まれることが多い。
〇ギルバート
レイラの弟。アルザス男爵家次男だが、戸籍上は行方不明の後死亡扱い。シスコン設定で、初期設定ではリリスとくっつく予定だったのはこの人。レイを追いかけてきたシスコンのギルバートと、レイが大好きなリリスが意気投合してお付き合いが始まる予定だったが、禪の登場でお役御免になってしまった可哀そうな人。
実は、ギルバートが家を飛び出して学院へ入学した後、レイとギルの父親は戦死している。その為、ギルに追ってはかかっていない。(そうでなくとも、父親はレイとギルにほぼ無関心だったけれども)
〇レイラとギルバートの兄
レイラとギルバートの腹違いの兄。母親は美人であることしか取り柄のない伯爵令嬢。王族の遠縁だということに異様にステータスを感じていた傲慢な母親の影響を受け、かなり我儘な甘ったれた性格に。ペンより重い物を持った事がない。実は父親の剣の才能を受け継いでいたのはこの人だが、努力したことがないので、ただの宝の持ち腐れに。この時点で人の才能を鑑定することは出来ない世界なので、この人に剣の才能があることは(知っていて黙っていたレイ以外)誰も気付かなかった。気付いていたら、嫌がるこの人を無理やりにでも父親は戦場に連れて行っていたと思われる。
褒賞として与えられた妻を義務のために一度だけ抱いて、屋敷に捨て置いた父親だが、その一回で奇跡的に授かった。そのまま王都の屋敷に捨て置かれたことで、レイやギルのように戦場へ投入されなかった運の良い人。だが、父親亡き後、一代限りの男爵位に与えられるものはなく、その未来は暗い。努力していれば……。
〇リリス
天真爛漫な美少女エルフ。エルフとしても若輩者なので、好奇心旺盛で無邪気。子どもっぽいところもあるが、小さい子にはお姉さんぶりたいお年頃。ブラコンだが、同時に何でもできる兄に多大なコンプレックスを持つ。自分の才能に振り回されて、かなりの苦労と努力を重ねた人。そのせいか、意外と人の機微に聡いところがある。エルフの癖に、肉が好き。美少女だけど、普通にいい子。
悩みを解決する一助となってくれたレイが大好き。禪には憧れと恋情を併せ持つ。
初期では、見た目は美少女、性格は周りを翻弄する可愛い小悪魔、だが戦闘ではパワー押しのゴリラ設定だった。あれ?
〇アレン
リリスの兄で重度のシスコン。リリスには何でも出来ると思われているが、実は努力でそう見せていただけの人。リリスが幼い頃に何気なく言った『お姉さんが欲しい』という言葉を聞いて、女装し始めた人。女装は趣味ではなく、全てリリスのため(だが、リリス本人はそのことを忘れていた)だったが、余りにも似合っていたため、その美貌でリリスの婚約者を意図せずに引っ掛けてしまった。
リリスが村から出奔し、大後悔。女装を封印した。
〇禪
ムキムキマッチョでガンナーってカッコいいよね。って生まれたキャラクター。
本名は
素は紳士な常識人。そのせいで、畏れ多くて中々ゼドと馴染めなかった人。強い癖にちょっとヘタレ要素あり。
〇ゼド
天竜。天と竜の管理者。天候を操る魔法や竜の使う魔法など、多種多様な魔法を使うことができる。竜体は空を覆うほどの巨体。人型は、身長が高い。どちらも神の色を纏うが、レイたちと行動を共にする時は色を変えている。
正確には神ではないが、地上の人からは神として敬われる存在。特に竜王国では崇め奉られている。天から目で見える範囲しか見ることが出来ないので、管理する範囲は広そうでそれほど広くない。それが今回、レイと婚姻契約をしたことでレイの能力である『天眼』を共有することになったので、見える範囲が広がり、今後女神により一層こき使われる未来が待っている。
人の理とは別のところで造られし者のため、人の機微には疎い。過酷な運命が定められていたにも関わらず、限りなく善性に傾いているレイの魂に惹かれ、ほぼ直観で契約を結んで助けた。自分の感情も分かっていないが、ほぼ一目惚れと言ってもいい。
〇女神
名を消された神から世界を引き継いだ女神。上司の愚痴が多いが、基本的に真面目で仕事人間。世界を緩く、だが細部に気を配って見守っている。レイ(=エラー)のことも、気にかけつつ緩く見守っていた。女神自身が世界に干渉することはないが、心配なところにはゼドなどの管理者に指示を出して、見てきてもらうこともある。
兎の神獣はペットで唯一の癒し。
〇ドゴス帝国の英雄帝(初代帝)
日本からの転生者。俺tueeeでハーレムを地でやった人。望んで授かった才能は『人たらし』ただ一つ。戦いも自分でせずにやってもらい、欲しいものも全て人に作ってもらうなど、全て他の人にやってもらった。転生前から天性の才能で、人の能力を見抜いて人を使うことが上手かったらしい。
後世に色々な逸話と影響を残した人。好き勝手に「あれ食べたい、これ欲しい」とあれこれ指示して作らせていたので、日本の料理名などが正確に伝わっているところもあれば、中途半端に残っているものがあるのもそのせい。色々と文化がちぐはぐなのも、この人のせい。
かなり強力な才能だったため、後にその才能は封印(修正)されている。この人が好き勝手できたのも、この世界の創成期だったからであり、当時の女神が未熟だったことが原因。この人が現れて世界が混乱したため、その後の世界に規制が入った。しかし、既に生み出してしまったものは消すことが出来ず、残ったものが多数あり。
〇名を消された神
創成期の世界を任された未熟な女神。英雄帝を転生させた張本人。しかし、未熟なばかりに英雄帝の『人たらし』の影響をもろに受け、英雄帝を贔屓しまくった。余りにも好き勝手が過ぎ、世界を混乱に陥れた為、上位の者たちから更迭され、世界からも名を消された。彼女がその後どうなったのかは不明。
色々考えていたものの本編に活かせなかったので、ここでの掲載で供養とさせていただきます。かなり色々と拙くて、様々な葛藤はありましたが、読んでいただける方々のお陰で何とか完結まで持ってこれました。
本当にありがとうございました!
コガネ餅
残念エルフと歩む、紫眼冒険者レイのぶらり旅 コガネ餅 @koganemoti
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