なぜかやたらと行動力がある主人公の俺さん。
作品名に偽りのない個性的なキャラクターたち。
今は俺さんの街が壊滅した危機的状況。
さて。どのように切り抜けるかな。
上記のような短い一文が連続する手法で淡々と非常識な状況が展開され続け、飽きが来る暇なく読むことができます。この作者様の他の作品を覗いてみてもこの手法を使っていることが多く、1行30文字程度のビジネスメールを読んでいるような、なんともいえない独特の雰囲気が、知らず知らずのうちに癖になってしまいます。
作品中、かなり多数散りばめられているネタはクスリと笑えるものが多く、また、その元ネタに対する作者様の造詣の深さが伺えます。が、そんな面白ネタも短い1行か2行くらいで話が淡々と次に進んでしまう潔さ。
主人公の行動は基本的に鬼畜、芯の強そうなヒロインたちが簡単にことごとく籠絡されてしまう爽快?な展開。しかし時折そんな行動の中にも優しさを感じ、「お、実はいいやつ系?」とか思っているとまた鬼畜思考に逆戻り。
繰り返しになりますが、とにかく飽きが来る暇がなく、楽しく読み続けることができるオススメ作品です。
終盤、色々と感心してしまう驚きの展開が読者を待っています。
タイトルの通りです。ゾンビと魔法少女に外宇宙邪神と変身ヒーローと弩級ハッカーが、俺こと草薙慎吾を中心に集まってきます。
これだけの要素を詰め込んでいるのにスマートにまとまっていて、話もサクサク進む構成はお見事だと思います。
序盤から魔法少女との絡みに溢れるゾンビ、これに悲観的になる草薙慎吾ではなく、割り切れるものはきっちり割り切り、人の死も次々と起こる事象も淡々と受け入れてしまう故に無駄がないわけです。
人類存亡の危機といってもいい事態、つまりは死と背中合わせの世界。さっきまで話していた人が数分後に死ぬのなんて当たり前。
そんな環境で年頃の男女がいれば強く惹かれあうのは当然ですね。
ただこうした男女の絡みに関しても文章の内容は際どいのに、草薙慎吾が冷静に語るので、くどくないです。
こうして書くと冷酷な主人公に見えますが、話が進んでいくうちに何となく考え方変わったかな?と思える描写もあり、小さな変化を見つけていくのも楽しみの一つです。
この混沌とした世界がどうなるのか、目が離せません!
一話が千文字程度でサクッと読めて話もしっかり進んでいきます。ぜひとも御一読を!!