コーヒー一杯のように、余韻を楽しむ。

 たった100字、されど100字。コーヒーを巡って繰り広げられる人々のささやかな日常を描いた作品。
 深い知識あり、ほろ苦い思い出話あり、そして甘い恋があり。まるで、作品自体がコーヒーのようで、奥深い。余計な部分が切り落とされていて、読者の想像力を掻き立てているところが素晴らしかったです。
 また、1話1話の読了後に余韻が残り、その余韻はコーヒーの余韻と同じ感覚を帯びています。
 数あるコーヒーやカフェを主題にした作品群の中でも、この作品に出会えたことが嬉しかったです。

 是非、御一読下さい。