あとがき
『チロンヌプの魔法』を最後までお読み頂き有難うございました。少しばかり、その後談を。
2年生の冬から吹奏楽部に入った沙良は、インターナショナルスクールへの進学をやめて、みんなと同じ道立高校を目指すことにしたようです。そして言葉も咄嗟に出てしまう英語に、美芽の影響で九州訛が混ざり、違う意味で「あんた何人?」と問われるようになったとか。それをしょっちゅう茶化すのは、他ならぬ美月です。
一方、香住さんと結婚した涼太は、その後も神来の森の秘密を暴こうと躍起になったようですが、絢ちゃんに
「香住ちゃんがママになったのは絢がすきだから。神様かんけーない!」
と叱られて、それもそうかと諦めたそうです。
その絢ちゃんは、もうすぐ生まれてくる弟だか妹だかを、とても楽しみに待っているとか。
これが伝説のチロンヌプの魔法のお陰かどうかは確信ありません。しかし魔法と言うのはそういうものであるとも思います。銀灰模様のキタキツネだけが知っていれば良いのでしょう。
なお『チロンヌプ』はアイヌの人々の言葉でキタキツネを指しますが、その意味は「私たちがたくさん殺すもの」だそうで、「チロ。可愛いこと」なんて呑気なものではないようです。が、やっぱ可愛いのでそのままにしました。
またそれとなく匂うオオカミとキツネの交配については、実際は確認されていないと思います。あくまでも伝説ということでご容赦ください。また文中の九州訛については「方言翻訳サイト」を使わせて頂きました。現代の中学生の会話に相応しいかどうかは不明ですので妙な点がありましたらご指摘頂けると幸いです。
それから本編の主題歌でもある『明日に架ける橋』の邦訳は、YOUTUBEサイトの投稿を参考にしたのですが、生憎その動画が削除されてしまい、邦訳者様にお断りも御礼も出来なくなってしまいました。勝手ながら、この場を借りて御礼申し上げます。
この度は『チロンヌプの魔法』をお読み頂き、有難うございました。
☆彡 Suzugranpa
【文中の演奏曲】
明日に架ける橋 サイモン&ガーファンクル
スカボロー・フェア サイモン&ガーファンクル
となりのトトロ 井上あずみ
優しいあの子 スピッツ
にじいろ 絢香
チロンヌプの魔法 @suzugranpa
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