これはまるごと小説練習だったりすのですよ

バブみ道日丿宮組

お題:官能的な小説修行 制限時間:15分

これはまるごと小説練習だったりすのですよ

 フィギュアを自分で作るようになってから、桃尻、桃乳にこだわりができた。

 可愛い娘が脱いだらそりゃそそってしまうからーーそこは健常者としてアタリマエのこと。

 私は今フィギュアの展示イベントに参加してる。

 個人で作ったフィギュアはもちろんのこと、たくさんの企業が参加してるこのイベントは、アニメや漫画のフィギュアをその日だけは自分の作品として出せるもの。

 私はその中でオリジナルキャラのフィギュアを販売してた。

「ありがとうございました」

 自分で作ったフィギュアが見知らぬ人が買ってくれるという感覚は何度味あってもいい気分。おまけにそのフィギュアが出てくる小説ももらってくれるのだから安心設計は凄くいい。

 投稿サイトではフィギュアのえっちなポーズを撮った写真より小説が評価されることはないけどね。

 それでも彼女が彼女であるための物語。

 フィギュアを作る合間に挟むインターバルのようなものだ。

「これってとれるんですか?」

「はい、下着は着脱可能ですよ」

 お客さんにサンプルのフィギュアをむいてく。

 あらよあれよと、フィギュアが全裸に。着衣時にもあった隆起がはっきりと肌色であらわれてくる。

 ぎらりとした視線がフィギュアに向けられる。

 どう、わかってるでしょと思わず口端が上がるのを抑えて、テーブルの上に置く。

 お客さんはしゃがんで見たり、横からみたり、上から見たりとひっきりなしに動いてたので、

「別に手に持って見てくれても大丈夫ですよ」

 そんなにやわじゃない。ハンマーとか、オークとか、ゴブリンとかが握ったりしたら壊れるかもしれない。

 が、ここは人間世界そんな物騒なものを持ち込む人も、獣人はいない。

「いいですか。じゃぁ」

 フィギュアを逆さまにしてとあるところを凝視するお客さんの目は真剣だった。その場所に私が友だちに頼んで見せてもらって作ったお股がある。

「なるほど、なるほど」

 しばらく時間が経つと、お客様が満足な笑みを浮かべた。

「買います。用紙をください」

「ありがとうございます」

 購入には特別な用紙に個人情報を書く必要があった。

 私の場合は、ピンクの用紙だ。

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