概要
責任を持って、貴女を目的地までお送り致します。
降りなきゃ、でも降りたくない。
——目を開けた私は見知らぬ客車に乗っていて、目の前には車掌さんが座っていた。
——目を開けた私は見知らぬ客車に乗っていて、目の前には車掌さんが座っていた。
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- ★★★ Excellent!!!終夜急行に想いを載せて
夜間の列車にふと迷い込む。乗った記憶のない列車で、見知らぬ車掌から切符を確認される……。
こう聞くと、わたしたちは即座にホラーを思い浮かべるのではないだろうか。走行する列車からは降りられない。これは監禁のモチーフとセットだから。
でも、わたしたちが監禁されているのは、列車だとは限らない。わたしたちは、わたしたちの想いの殻に閉じ込められていることが非常に多い。そこから一歩踏み出す勇気を抱くことがどれほど難しいことか。
その点、列車はわたしたちの想いを載せて、自分自身の足では届かぬところまでその身体を届けてくれる。それは、わたしたちの想いの殻を打ち壊してくれることかもしれない。
この作品は、…続きを読む