誰にでも大切な人がいる。だから命は尊いのだ。


 大切な人を失う経験は本当に辛いものです。恋人、両親、兄弟、友人……そして失った心の傷を癒やす術は無い。

 恋人を失った主人公の喪失感の演出が穏やかに描かれているのが心に熱を持たせますね。時間が少しだけ悲しみを薄れさせても、ふとした切っ掛けで思い出し再び悲しみの感情も甦る。
 それもまた生きるということ……短い文章で見事に纏めています。

 感情を動かしたくなった際には時折読みたくなる作品。

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