主人公目線で語られる身の回りに【視える】怪異の物語は、異様でありながらも日常とは切り離せないという恐ろしさを見事に演出していました。
　【視える】以外に何らかの対処法も無いところもまた人間の矮小さを描いていて、怪異という存在が避けようのない災害にも感じられます。

　人間の身勝手さを考えさせられる描写がリアルであり、人の信心……というか、理解できないものを恐れる心はいつの間に弱くなってしまったのだと改めて理解させられました。

　短編の中にこれだけの要素が込められているのは作者様の技量ですね。読んだ感がとても充実してます。

　怪異好きの方には是非とも読んで欲しいです。
　

「本当におそろしいのは、化け物ではなく、人間」
この言葉はどことなく、人間の方が化物より強い存在だ、とも読み替えられるきらいもあって、人気があります。

しかし、人間のもつおそろしさとは、強さなどではない、それは弱さにあるのです。
おのれを御せるだけの力をもたず、あるいは御しきれぬほどの力に潰され、ついに一線を踏み越えてしまった人びと。
この街は、そんな成れの果てであふれています……。

このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む（68文字）

一つ一つのお話と怪異と人間社会との距離感が良くて、面白いです！

一気読みをしてしまう面白さ、一つ一つに意味がある怖さ、全てに繋がっていく恐ろしさ……この物語は、本当に素晴らしいと思います！
短編だけれど、短編ではない物語を読んでいる気がします。それも、作者様の描く世界の凄さと恐ろしさ、と言う事なのではないでしょうか？！
ぜひ、皆様も読んでみて下さい！この素晴らしく恐ろしい世界にハマる事、間違いなしです！

テンポが良く、読みやすいです。

また、ひとつひとつの話に繋がりがあるので、次の展開は？　と、期待しながら読み進められます(≧∀≦)

そして、タイトルにあるスペースの意味とは……。
ホラー好きの方におすすめします🖤🖤

読みやすく、一つ一つの話が面白かったです。最初から引きこまれる様な展開で目が離せませんでした。