余命いくばくもない彼女。そしてそれを優しく支える彼。わずかな時間ながらも、二人はかけがえのない時間を過ごしてゆく……。なんて展開はありません。死の間際になって、人の感情がキレイなものばかりであるとは限らない。誰もが美しく最後の時を迎え、誰もが温かい涙を流して送るとは限らない。人生を賭けた執念が必ずしも実るとは限らない。自分にとっては大きなことも、他人の目から見れば……。突きつけられるリアリティ。受け止められる方には、是非とも手に取っていただきたい一作です。
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