第3夜 憂慮、決断、委任。
今日も、夢を見る。いつもと同じように、夢を見る。
︰
今日の主人公は、一人の少年だった。彼はとにかく決断が苦手だった。何か決断をしなければならないときは可能なだけ他人に任せる。彼はそんな人間だ。そして今、その性格が悪用されようとしている。
「よっ」
「おう。ひさしぶり」
そう言いながら現れたのは彼の旧友、昔彼の代わりに決断をしていた人物だった。なるほど、今回のキーはこいつか。彼らを見下ろしながら、俺はそんなことを考えていた。
「急に相対なんて言って、何があったんだ?」
「実は…」
「実は?」
「会社の俺に対する扱いが酷いんだ」
「とは?」
「俺が今派遣会社で働いているのは知っているよな」
そうだったのか。それも1つのヒントになりそうだ。
「ああ、知ってる。まさか解雇でもされたのか?」
「いや、そうじゃない。今派遣でいるのはうちのお得意先だし、そういう点で言えば待遇はいいほうだろう、俺はそう思う」
「ならなんの問題があるっていうんだ」
そうだ。特に問題はなさそうだが。
「問題はその会社だ。そのお得意先の会社の派遣社員に対する扱いがひどいんだよ、」
「ほう?くわしく」
「そもそも派遣社員へ払われる給料が少ない。社員の給料を払うためにうちの会社から金が出ているくらいだ」
「そんなことがあるものなのか」
「ああ。で、次にそもそも社員としての立場が低い」
「それは新入社員として扱われているわけじゃ」
「ないようだ」
「そうか…」
「そこで頼みがあるんだ。そこの社長をなにか、ナイフでも使って脅し、じゃなくてもいいけど説得してくれないか?もちろん後で礼はする」
「わかった」
「えっ、本当にいいのか?捕まるかもしれないんだぞ」
「友達の頼みは断れないよ」
「…ありがとう」
これがターニングポイントだ。
そして翌日。彼は某社の社長室にいた。もちろん脅しのためだ。
「なっ、何なんだ?何が目的だ?」
「…………︰>」
「目的が何であれ、善処はする!だから、」
「:D」
「えっ、あぁ、、、わかった。どうにかする、どうにかするから」
「:P」
「ころさなi」
刺して、血が出て、また刺して、また血が出て、また刺して、また血が出て、また刺して、また血が出て、また刺して、また血が出て、また刺して、また血が出て、また刺して、また血が出て、また刺して、また血が出て、また刺して、また血が出て、また刺して、また血が出た。また、また、、、、血が。
︰
「はっ!?全く…なんだよ…いつ終わるんだこれ…」
何度繰り返せばいいのか。それもわからないまま今日も夢を見ている。全くいい気はしないのだが。まだテレビはついている。そして、まだ夢h
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