このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(348文字)
一言でいうとめっちゃ好きなやつ。まるで気つけ薬のような、もうシンプルに強い作品。地盤、固いな!! と。カクヨムの狭いようでいてとんでもなく広い世界を彷徨っていると、ふと迷子になることがあります。そうしてだんだん自分の足元が見えなくなったとき、読み返したいような短編です。
読み耽ってしまいました…まるで明治時代の文豪の作品を読んでいるかのような文章力。一つひとつの情景が浮かんできます。なんとも哀しいと言いますか、心に穴が開くようなお話です。私も兄という立場なので、主人公に感情移入してしまいました……涙