本作は、詩文のような、韻を踏んだファンシーかつ抽象的なモノローグが続いていきます。しかし回を重ねるごとに徐々にそのダークな部分が顔を出し始め、最後と解説とで明らかになっていく、といった構成となっています。いったい主人公に何があったのか、そもそも何を考え、何をしたのか。表題や作中に散りばめられている花の種類や意味、それを花言葉辞典を片手にそれらを考察していき、読み終えた後に答え合わせをしていくと面白いかもしれない短編です。
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