クラス1可愛い美少女の彼氏になったが、彼女が超能力者だった。

@Keitanko

第1話 出会い

風が吹いている。 地上からは約15メートルはあるだろうか。


僕はこの世が散々になった。


どれだけ努力しようとも、僕が周りから認められることは、ほとんど無かった。


今日、この世界から僕という存在は無くなる。 しかし、誰かが困ることなんてある訳がない。 ————— 僕はこの世に必要無いんだ。


僕は張られているフェンスをよじ登り、地上を見渡した。


「ごめんなさい。何も出来なくて、ごめんなさい」


これで自由だ。 ———と思った次の瞬間、屋上の扉が開く音が聞こえた。



「そこで何をしているんだい、神崎 祐 (かんざき ゆう)くん」


全てを包み込むような、優しい声。肩にかからないくらいの短い黒髪。幻想的で綺麗な、赤と黄色のオッドアイ。そこには、クラスで大人気な 、 夜宵 凛音(やよい りんね)がいた。


「あ…、夜宵さん…」


「そんな所で、危ないじゃないか。ほら、こっちへおいで」


「………ごめんなさい」


「え?ちょっと!」



僕は身を投げ出した。これで僕は自由だ。

今まで、本当に、ごめんなさい。



「あーもう!——ゼログラビティ!」



その瞬間、落下速度が急激に落ち、地面にゆっくり着地した。


「え……?」



その時、夜宵さんも屋上から飛び降りた。



「よっと」


「え、ええーー!?」



「もうまったく、まだ話したいことがあったのに、勝手に飛び降りないでよ。疲れちゃうよ」



まだ僕は現状を理解できていないのに、更に夜宵さんから衝撃の言葉を放たれた。




「ねぇ君、私の彼女になってよ」





  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

クラス1可愛い美少女の彼氏になったが、彼女が超能力者だった。 @Keitanko

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ