第34話 突然のさよなら
いつ
雪が降ってもおかしくない
寒い朝だった。
台所から、大音量で聞こえてくるラジオに耳を傾けながら、冬美は洗面台で歯を磨いていた。
冬美が通っている高校の近くで
事故があったというニュースが流れていた。
路面が凍っていた為、
カーブを曲がり切れなかったバイクが転倒して後ろに乗っていた女子高校生が投げだされて亡くなってしまったらしい。
名前は柊沙羅さん。
…聞き間違いかと台所へ走り、別のラジオ放送を聞こうといじり始めた。
足早に学校へ行くと教室の雰囲気が違っていた。
柊さんは冬美と同じクラスだ。
一年の時からずっと・・・
入学した時二人で話をした事があって、冬美が何か言った時に柊さんは楽しそうに笑った。
その後は上遠野さん達と一緒にいるようになり、疎遠になってしまった。
柊さんは、いつもつまらなそうに窓を眺めていたし、冬美を敵視している上遠野さんが悪口を言ってもどこ吹く風だった。
もっと柊さんと話をすればよかった…
何とも言えない気持ちの冬美であった。
あなたは何回死にかけた? 清野いずみ @fukunyn
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