学園モノ×異能者×バトルロイヤル=面白くならないわけがない!

〈学園〉と呼ばれる、超常の力を持つ異能者たちを集め、育てるための養成施設。
そこを「卒業」するためには、1000人以上もの学生同士で繰り広げられる殺し合いで生き残らなければならない――。

かの『バトルロワイヤル』に異能バトルのエッセンスを加えたようなコンセプト。読む前からわくわくするが、読めば文句なしに面白い。

個性豊かな能力が飛び交う戦場。
お馴染みの者からオリジナリティあふれる異能まで多種多様に取り揃えている。

様々な勢力が対立し、時に手を組み、あるいは互いに利用し、勝利を目指していく姿は手に汗を握る。

本作の魅力はたくさんあるが、その中でも特に推したい部分としては、「登場するキャラが戦いに対して非常に真摯である」というものがある。

例えばいわゆる「舐めプ」をしたりだとか、「なんとなくちょっかいをかける」とか「特に理由なく敵を見逃す」だとか「自分の能力を親切に説明する」だとか、そういったことをまずしない。(するやつは長生きできない)

それぞれの陣営が、勝利のために最善手を尽くす。漫然と戦いを挑むのではなく、相手の能力を調べ、対策を練り、罠を張る。
そういった、いわば「異能バトルリテラシー」ともいえるものの高さも、この作品の非常に大きな魅力のひとつであると私は考える。

あと銃が強いんですよ。

割と能力バトルだと普通に弾かれたり避けられたり斬られたり止められたり斜めの角度で逸らされたりして、「はい! 銃は雑魚! そんなのに頼る能力者はいないよ?(笑)」みたいな扱いを受けがちな銃がしっかりと強武器扱いされているのも個人的にはポイント高いです。

銃が強い能力バトルを読みたい人にもおすすめです。

他にも、少しずつ明かされていく世界観だとか、後半に行くにつれて深みを増していく人間ドラマだとか、とにかくおすすめポイントが沢山ある小説ですので、ぜひみなさん読んでみてください。おもしろいので。

読み始めたら最後まで止まらないと思います。

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