傲岸不遜なボクっ娘名探偵の灰川真澄に、大仰かつ、やや過剰な言い回しで、自意識も自尊心もけちょんけちょんに言い負かされよう。見どころは、そんな身につまされるような禅問答と、丁寧にとびきり気取って書かれた外連味たっぷりの異能力バトル。そして言葉あそび。翻訳小説みたいな口語のリズムで書かれた本編の、作者の筆が乗りに乗っていたであろうセンテンスでは、非常に高いレートでそのボルテージが読者に伝わってきて痛快です。”ツイストしたボーイミーツガール”を堪能してほしい!
ひたすら面白い!身の毛のよだつサイコな事件や、それを颯爽と解決する探偵。ひねくれたキャラクタたちの精神的な解体。さらには悪魔たちが織り成す熱い魔術戦といった要素がこれでもかというぐらい上質に混ぜ合わさり、最高の物語に仕立てあげられています!最初から最後まで一気に読んでしまいました! おすすめです!
薄気味悪さと爽快感と居心地の悪さとほのかな甘さがある。……とか、飾った言葉を並べても仕方がない。全てが理解できているわけではないけれど、なかなか読むのを止める事ができなかった。気をつけて欲しい、睡眠時間を奪われるぞ。