等身大の歴史観

原爆が落とされて七十年。
すでに半世紀以上が経過し、当時を知る人々も次第に鬼籍に入っていき、忘れ去られその痕跡も消し去れています。
それでもなお、残された傷は今なお確かに存在しています。


筆者自身が調べて、そして実際に足を運んで見たことを率直に記した本エッセイは、歴史研究科でもなく特定の政治派閥にも依らない筆者さんのありのままの所感を、コロナ禍やアメリカの大統領選などの世情と絡めて書き連ねていて、自然体だと感じました。

この表現が正しいかどうかは分かりませんが、戦争を経験していない今を生きる人々だからこその目線で描かれた、好感触なエッセイです。

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