刹那ウィッチ

人を呪い殺す魔法使いの噂を耳にした夜咲黄泉は、その街で衰弱死を迎えようとしていた檻刹那と出会う。
同じく魔法使いでもある黄泉は、彼女が呪いの標的にされていると気づくとともに、その犯人こそが探し人であると確信し、刹那の収容されている病院の関係者であるとも明かすと、ある取引を持ち掛けた。

「呪いを解呪する代わりに、魔法使いの存在を見つけ出せ」と。

病院に縛り付けにされる毎日を送っていた刹那は、その日から非日常へと巻き込まれる。

――青年は影に潜むような生き方を。
――少女は太陽の下で謳うように未来へ進み。

それは、刹那にとって決して交わることなんてなかった奇跡。

日常と非日常の繰り返される日々に翻弄される、刹那の不思議な物語が始まろうとしていた。