私が居て、仲間達が背中を押して、そして読者と出会った物語
黒銘菓(クロメイカ/kuromeika)
第1話
昔、ある人から言われた。
「あなた、小説家になりなさいよ!」と。
その人を信頼していたし、尊敬もしていたけど、常識に全く信用が置けない鬼才や化生の類だったから、『また何時もの突飛な発言だ』くらいに思っていた。正直、今も思っている。あの人は何を考えてその発言に至ったのだろうか?
と言っても、真面目に面白そうだったから受け止めた。
一応、昔から想像や創造、空想自体は嫌いではなかったので小説投稿サイトに登録はした。と言っても読む専門で書きはしなかったし、なんとか書いたものはよく解らない殴り書き一つのみ。(今も殴り書きだと言われたら返す言葉は無いが。)
書こうかな?と言う思いは池に投げ込まれた石の様に長い間大人しく沈んでいた。
三日坊主どころか零日坊主。始まっていないから五十歩百歩ですらない。
「趣味も無いし、小説でも書いてみるかな?なんてね。ハッハッハッハ!」
「え?書くの?なら、読むよ?」
別のある人は言った。
あれは九月の月曜日だった。
それは憶えている。何時も『忘れる事が人生だ』というスタンスで居る、どうしようもない人生観を持っているけど、この時の事ばかりは憶えておこうと思った。
九月の月曜日、中々会えない中で週一回、お昼ご飯だけでも一緒に食べましょうと約束をしていた。
楽しいお喋り。世界を変える発明や政治や高尚な話なんて影も形も無い。
そんな中での雑談で、何となく思い付きを口にしただけだった。
正直、『いい年して黒歴史確定の妄想小説を書くなんていい嗤いものだと思われる』と思っていた。だからこそ、自分の名前は『わざわざ自分から黒歴史を作るロクデナシ。』という意味にしていた。
そんな中で……だ。
「小説でも書いてみようかな?」
「え?書くの?なら、読むよ?」
ふざけた発言を、友人は真面目に受け止めた。真摯に聞いた。迷い無く背中を押した。
その友人は、根がお人好しで素直な心を持っていた。それをうっかり、忘れていた。
と言う、軽い訳で、私は『何かを書く』習慣を手に入れた。
元々は趣味が無い自分を憂いて趣味の一つでも作り、最後の最後、これを自分で他人に暴露して黒歴史を嗤う為のものだったが、思った以上に上手くいった。
友人と会えるのは月曜日、週一回のみ。
友人のお題を聞いて、一週間で一作品を作る。
週刊連載の漫画家の様な気持ちだった。最初からこんなハードルを設けるのもどうかとも思った。
でも、楽しかった。
『気の合う、しかし発想も性格も嗜好も思考も違う友人』に対して『友人のリクエスト』に応え、『期限以内に作る。』その上で『来週は次回作を渡し、前作の感想を聞く』事が出来る。
『空いた時間に何をするか?』と考えた時に友人との作品のアイデアや伏線作りが思い浮かぶ日々。
そうして創作が始った。
最初はリクエストを聞いていた。
そうして何度か書くうちに自分でこんなものが作りたいと考え出した。
その事を言ったら、『良いよ、作ってみなよ。』と背中を押してくれた。
そうして賢者が魔剣を作ったら狂った性能だったりして云々…という作品や、農作物が植物モンスターになって云々……だの、ガラケー駆使して異世界で殴り合おうとして云々………色々書いては休止して。
某ラジオにて、『悪役令嬢』という言葉を聞いた。
聞いた事はあったが、その言葉と正面から向き合った事は無かった。
その時、何故かその言葉に惹かれた。
その言葉を言ったパーソナリティーの方は『そう言えばミステリー好きだったな。』と思った。
ミステリーで、悪役令嬢で、…………ミステリーの悪役………あ、頭の中でミステリー界最強最悪の悪役が浮かんで来たぁ。
しかも、CVが最近モリアーティー教授なあの声だ………。
………………いっそ、モリアーティー教授を悪役にしましょうか!
と言う訳で、色々書いている内に
「趣味も無いし、小説でも書いてみるかな?なんてね。ハッハッハッハ!」
「え?書くの?なら、読むよ?」
別のある人は言った。
あれは九月の月曜日だった。
それは憶えている。何時も『忘れる事が人生だ』というスタンスで居る、どうしようもない人生観を持っているけど、この時の事ばかりは憶えておこうと思った。
九月の月曜日、中々会えない中で週一回、お昼ご飯だけでも一緒に食べましょうと約束をしていた。
楽しいお喋り。世界を変える発明や政治や高尚な話なんて影も形も無い。
そんな中での雑談で、何となく思い付きを口にしただけだった。
正直、『いい年して黒歴史確定の妄想小説を書くなんていい嗤いものだと思われる』と思っていた。だからこそ、自分の名前は『わざわざ自分から黒歴史を作るロクデナシ。』という意味にしていた。
そんな中で……だ。
「小説でも書いてみようかな?」
「え?書くの?なら、読むよ?」
ふざけた発言を、友人は真面目に受け止めた。真摯に聞いた。迷い無く背中を押した。
その友人は、根がお人好しで素直な心を持っていた。それをうっかり、忘れていた。
と言う、軽い訳で、私は『何かを書く』習慣を手に入れた。
元々は趣味が無い自分を憂いて趣味の一つでも作り、最後の最後、これを自分で他人に暴露して黒歴史を嗤う為のものだったが、思った以上に上手くいった。
友人と会えるのは月曜日、週一回のみ。
友人のお題を聞いて、一週間で一作品を作る。
週刊連載の漫画家の様な気持ちだった。最初からこんなハードルを設けるのもどうかとも思った。
でも、楽しかった。
『気の合う、しかし発想も性格も嗜好も思考も違う友人』に対して『友人のリクエスト』に応え、『期限以内に作る。』その上で『来週は次回作を渡し、前作の感想を聞く』事が出来る。
『空いた時間に何をするか?』と考えた時に友人との作品のアイデアや伏線作りが思い浮かぶ日々。
そうして創作が始った。
最初はリクエストを聞いていた。
そうして何度か書くうちに自分でこんなものが作りたいと考え出した。
その事を言ったら、『良いよ、作ってみなよ。』と背中を押してくれた。
そうして賢者が魔剣を作ったら狂った性能だったりして云々…という作品や、農作物が植物モンスターになって云々……だの、ガラケー駆使して異世界で殴り合おうとして云々………色々書いては休止して。
某ラジオにて、『悪役令嬢』という言葉を聞いた。
聞いた事はあったが、その言葉と正面から向き合った事は無かった。
その時、何故かその言葉に惹かれた。
その言葉を言ったパーソナリティーの方は『そう言えばミステリー好きだったな。』と思った。
ミステリーで、悪役令嬢で、…………ミステリーの悪役………あ、頭の中でミステリー界最強最悪の悪役が浮かんで来たぁ。
しかも、CVが最近モリアーティー教授なあの声だ………。
………………いっそ、モリアーティー教授を悪役にしましょうか!
と言う訳で、色々考えている内にベース部分が出来て、その概略を投稿した所、概略なのに好感触。
勢い余って書いていった結果。
悪役(と)令嬢が生徒数名と教師を舞台の学園から追い出し、故郷を襲った山賊やらを数百名廃業に追い込み、学園を炎上させ、成り行きで商会の会長になり………。
なろうの方ではPV数が100万を超え、こちらもフォロワー300人超。
と言う訳で、仲間達が私に小説を書く切っ掛けを私にくれて、書いている内に読者の皆様が応えてくれて、ここに居ます。
有り難う。
これからも書いていく所存です。応援よろしくお願いします。
※因みに、作者はSNSを全くやっていないので、そちらでの宣伝などはお願いしています。宜しくお願いします。
私が居て、仲間達が背中を押して、そして読者と出会った物語 黒銘菓(クロメイカ/kuromeika) @kuromeika
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