おうち時間の後悔

黒銘菓(クロメイカ/kuromeika)

第1話

おうち時間と言うものは有意義だ。

普段無い空白の時間が出来やすい。

仕事や学校の種類によっては自宅勤務とは名ばかりで、実質有給や休校の人もいるだろう。

そして、通勤通学のストレスや事故リスクが無い。何より、その時間が節約できる。



以下計算につきー部分まで省略可能ーーーーーーーーーー

 通勤通学の回数を週5日と仮定する。

 通勤通学時間を未知の数Xとした時(解説:数字が解らないときや、数字が人によって違う時に、その数字を『X』という数字にして、計算を進めておくと、後でその数字が解ったときに計算が楽になります。数学を習っていない人は怖がらずに、今回はXを『自分が学校や職場や毎日行くけど、今行ってない場所までの時間』と考えてください。)、週五日通勤通学で往復(二回分)、1ヶ月4週間として考えると、


おうち時間によって出来る1ヶ月辺りの通勤通学時間分の空白=5×2×4×X=40X


 1ヶ月で通勤通学時間の40倍の時間が得られることとなる。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 要は、通勤通学時間が1時間だとした時、1ヶ月で40時間、二日弱の時間が得られる。



 他にも得るものはあるが、今回はこの時間のみで考えよう。

 例えば、その余白時間全てを使って私が小説を書いた場合、1時間で1000文字(一話分)、1ヶ月で40話何時もより多く書ける。(40話=40000文字=原稿用紙100枚に隙間無く文字が書かれた状態。)

 これに、本来書いている分を追加した場合、毎日最低でも一話、多ければ二話投稿が出来る。



これを見て、「よし、色々出来る!」と、考えるだろう。

正解ですが不正解です。

私はおうち時間を幾日か過ごさせて貰いましたが、成果としては正直無かった!!

 というか、最低限日常行っていた分の成果さえなかったから実質マイナスだった。


 日頃人間が受けているさまざまなストレス。それは悪にもなるのだが、善にもなるのだよ。

 『限られた貴重な時間、有意義に過ごして見せる!』という緊張感が得られるのはある意味善の一例なのだよ。

 『おうち時間はたっぷりある。最初はサボろう。』

 こう考えた人はいるかもしれない。

 『おうち時間』を『夏休み』に置き換えて考えれば、何がこの後起こるか解るだろう?

 そう、緊張感が全く無い状態や、期日や制限が完全に無いと、人間はダレるのだよ!

 このような、人間に適度な緊張感やモチベーションをもたらすストレスを、専門用語で『ユーストレス』と言う。


 もし、おうち時間で暇や時間の余りが出た時、この小説をフォローして読み返し、我々の言葉を思い出してほしい。


 あなたには未だやり直すチャンスがあるのだよ。

 君には未だ有意義に過ごす時間がある。

 おうち時間で成せる、その後を少しだけ変える何かが未だ創り出せる。




 だから、後悔した私達を役立てて、どうかあなたのおうち時間が虚しくないものになることを願います。

 対策は、『なんでもいいから毎日少しでいいから出来る『縛り』や『約束』を作ること』です。

 それを他人に対して口に出して縛ると効果は上がる。ご褒美があっても良い。

 BYおうち時間を無為に過ごした亡霊たちより

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

おうち時間の後悔 黒銘菓(クロメイカ/kuromeika) @kuromeika

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ