有名ラノベの第1巻はどんな文章で始まるかをまとめてみた

M.M.M

第1話

「漫画は1ページ目から。小説は最初の一行から読者の心を掴め」

そんな言葉があります。

では、過去に出た人気ラノベの1巻最初の一文は何だったのか?

驚くような、目を引く文章でスタートしたのか?

ちょっと気になったのでまとめてみます。

句点がつくまでを区切りとし、改行せずに字の文やセリフがまだ続いてもそこで終了とします。

ちなみに序章や第1章の前に詩や引用文や漫画などがあったりして、どこを「最初」とすべきか悩むケースもあるんですが、今回はそういうのを除外して本文だけにしました。


・ロードス島戦記

マーファ神殿の白い大理石の壁が、ようやく訪れた春の日差しに明るく輝いていた。


・キノの旅 the beautiful world

緑の海の中に、茶色の線が延びていた。


・吸血鬼ハンターD(これはラノベじゃないって意見が多いですが一応入れます)

落日が平原の果てを染めている。


・スレイヤーズ

あたしは追われていた。


・機動警察パトレイバー

六月下旬の梅雨空の下、そぼ降る雨の中に二体のレイバーが立ち上がった。


・それゆけ!宇宙戦艦ヤマモト・ヨーコ

「再起動」


・魔術師オーフェン はぐれ旅

「これは陰謀だよ、絶対」


・ロストユニバース

「——悪いが、もう一回言ってくれるか?」


・魔法少女プリティサミー

その地には風がなびいていた。


・セイバーマリオネットJ

白くてあたたかくてやわらかいもの、といったら、いったいなにを連想する?


・マリア様がみてる

「ごきげんよう」


・ガンパレード・マーチ

一九九九年三月二日、熊本。


・トリニティ・ブラッド

ステンドグラス越しの銀光が、冬の夜闇をいっそう昏いものにしていた。


・まぶらほ

確か前の日には雨が降っていたと思った。


・灼眼のシャナ

酒井悠二は、怪物に喰われつつあった。


・されど罪人は竜と踊る

鈴のように澄んだ音が響く。


・かりん 増血記

夕風が、熱でほてった頬に当たる。


・All You Need Is Kill

戦闘開始から十分間、兵士は恐怖に溺れる。


・イリヤの空。UFOの夏

めちゃくちゃ気持ちいいぞ、と誰かが言っていた。


・フルメタルパニック 戦うボーイ・ミーツ・ガール

「いい、ソースケ?A4のコピー用紙、二〇〇枚よ?」


・ブギーポップは笑わない

……ブギーポップの話は、僕にとってはかなり気の重いことである。


・撲殺天使ドクロちゃん

僕の名前は草壁桜。


・人類は衰退しました

ひどい揺れでした。


・緋弾のアリア

――空から女の子が降ってくると思うか?


・涼宮ハルヒの憂鬱

サンタクロースをいつまで信じていたかなんてことはたわいもない世間話にもならないくらいのどうでもいいような話だが、それでも俺がいつまでサンタなどという想像上の赤服じーさんを信じていたかと言うと確信を持って言えるが最初から信じてなどいなかった。


・龍ヶ嬢七々々の埋蔵金

もうこの世のどこを見渡しても、私の心を躍らせるような冒険は存在しない。


・はたらく魔王さま!

銀行の預金が尽きた。


・異能バトルは日常系の中で

「ぐ、あああああああああっ!」


・甘城ブリリアントパーク

「突然だけど……可児江くん、次の日曜日、わたしと遊園地に行かない?」


・ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか

ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか?


・薬屋のひとりごと

(露店の串焼きが食べたいなあ)


・無職転生

俺は34歳住所不定無職。


・転生したらスライムだった件

何という事もない普通の人生。


・とある魔術の禁書目録

一月二〇日から二月十八日生まれの水瓶座のアナタは恋も仕事もお金も最強運!


・魔法科高校の劣等生 (1) 入学編〈上〉

「納得できません」


・オーバーロード 1 不死者の王

少女とそれより幼い少女を前に、全身鎧に身を包んだ者は剣を振りかぶった。


・狼と香辛料

「これで最後、かな?」


・ソードアート・オンライン 1 アインクラッド

「ぬおっ……とりゃっ……うひええっ!」


・ノーゲーム・ノーライフ 1 ゲーマー兄妹がファンタジー世界を征服するそうです

――「都市伝説」。


・下ネタという概念が存在しない退屈な世界

――どうしたものか。


・とらドラ!

――この世界の誰一人、見たことがないものがある。


・デュラララ!!

《だからね、今池袋は「ダラーズ」ってチームが凄いんだって!》


・アクセル・ワールド

仮想黒板の右上に、黄色い手紙マークが点滅した。


・ゼロの使い魔

「あんた誰?」


・僕は友達が少ない

最初に言っておくが、これは幻覚だ。


・バカとテストと召喚獣

「……ねぇ」


・俺の妹がこんなに可愛いわけがない

学校から帰宅すると、妹がリビングで電話をしているところだった。


・Re:ゼロから始める異世界生活 1

――これは本気でヤバい。


・この素晴らしい世界に祝福を!

「佐藤和馬さん、ようこそ死後の世界へ」



以上。

風景の描写。主人公の独白や紹介。いきなりの危機。

それぞれ個性がありますが記憶に残るような一文は……ない気がします!

さすがに一行で心を鷲掴みにするのは厳しいわー!無理だわー!うん!

タイトルやキャッチフレーズと違い、一行目はそこまで気にしなくていいんじゃないかと。


しかし、ゼロの使い魔やこのすばが一行目からヒロインと主人公の出会いを書き、吸血鬼ハンターD、禁書、狼と香辛料なども冒頭から数ページ後にはヒロインが登場するように「できるだけ早くキャラや物語を動かす」方が良いのでしょう。

「ゆっくり始まる物語を書いたらいかんのか!?」と言われると、うーん、それは1発当ててファンが増えてからやればいいんじゃないかな!

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