終わりのこない日

サイキック

第1話

空から黒い玉が落ちてくる。私はこの光景を何度も見ている。私は何度も8月6日を繰り返している。何をしても無力ということを私は気づいている。1度この黒い玉の範囲外へ逃げようとしたが人力では範囲外へ逃げるなんてことは無理だった。

ドンという何度聞いたか分からない炸裂音。私はその後閃光にさされた。体全身が一瞬にして消失した。そしてまた8月6日の朝に私は起きた。しかし以前の8月6日とは違うところがある。それは天井だ。私が寝ていた寝室とは全く違う天井。そんなことを私が考えているとガチャリと扉が開く。そこには珍妙な服を着た女性がたっていた。少し欧米よりの服装。しかし私の知っている人の面影。きっと彼女の子孫だろう。

「あ。目が覚めましたか。あなたはさっき外で倒れていたんですよ。」

私が外で倒れていたところを保護したのか。私は目の前の女性に感謝を伝えた。そして軽い雑談を交わしていく。その中でわかったのはここがあの8月6日から未来の8月6日であるということ。あの黒い玉で私達は敗戦したということ。その敗戦をきに平和国家になったこと。そして技術は発達した事。そして対戦国が今では仲のいい国になっていること。私苦笑をうかべる。どんなファンタジーだ?対戦国と仲がいい?どちらとも多くの人をころしたというのに。彼女はそれに関してはどっちもどっちだから良くないとの事。そういう解釈もあるのかと納得する。そして私達は街出る。そこには彼女と同じ珍妙な服を着た人々が行き来している。これが普通のようだ。私達はあの黒い玉の恐ろしさを伝える建物に来ていた。それは時代が進んだことをしっかりと私に示しているのだがしっかりと以前の面影がある。私は安心した。私が生きていた時代のものがあるのだから。

一日中彼女と行動を共にした。そして私達は眠り着いた。

神様ありがとう。最後に未来に越させてくれて。そして久しぶりに人と合わせてくれて。最後に君に会えてよかった。きっと君以外だったら私を保護はしてくれなかった。この国のことを教えてはくれなかっただろう。子孫は元気にやっている死んだらお前に伝えないといけないな。あの気持ちは言えなかったけど。これで逝く時の手見上げが増えたな。

そうしてあの8月6日はまた来る。私は繰り返しの地獄から抜けられないようだ。


【後書き】

千本桜という小説をカクヨミにて連載しております。下のURLより飛べますので、気になった方は1度読んでみてください

https://kakuyomu.jp/works/16816452218912486392

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